発達障害児の習い事には水泳がおすすめ。スイミング教室で実際に感じた効果とは?

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発達障害のある次男は現在4歳。自閉症スペクトラムの診断名がついています。

 

そんな次男、今年から週2回のスイミングに長男と一緒に通い始めました。

 

「水泳は発達障害児にとって良い」というアバウトな情報は聞いていたものの、実際どんなところが良いのか。

 

幼稚園での水遊びが好きという話を担任から聞いていたので、なんとなく通わせて見た結果…。

 

水泳という習い事は、非常に発達障害児に合っているなーという感想を持ちました。

 

そこで今回は、次男が実際にスイミング教室に通って見て、私が「ここは良い!」と感じた効果的な部分についてお話しようと思います。

 

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水泳は視覚的に物事を捉えやすい環境が整っている

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スイミング教室では一般的に室内プールで練習が行われます。

 

学年や泳力によってプール内はコースロープで区切られており、このような環境は目で見てすぐ状況が理解しやすいため、発達障害児にとっても不安要素が少ないです。

 

我が家の次男もそうですが、多くの発達障害児は物事の見通しが立たない事を嫌う傾向にあります。

arrow47_004発達障害児が持つ強いこだわりへの対処法。パニックを回避する我が家なりの接し方をご紹介します。

 

「自分が泳ぐ場所はここからここまでなんだ」と目で見て理解できることで、落ち着いてスイミングに取り組めるようになるのです。

 

 




 

 

個人プレーのため取り組みやすい

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水泳は基本個人プレーの競技です。

 

リレーなどの例外もありますが、スイミング教室で習う分には「泳ぎ方の習得」という目標が主なので、自分のペースで練習を進めていくことができます。

 

これが野球やバスケなどの球技となると、個人の技能習得以外にも「チームプレー」というものが求められるようになります。

 

仲間と強力して一つの目的(勝利など)に向かって進んでいくというのが発達障害児にとっては苦手とする部分です。

 

「社会性」「他者とのコミュニケーション」を持つことが難しい発達障害児にとっては、チームプレーを行う上で「今自分が何をすべきか」「仲間は何をしようとしているのか」を的確に判断することは難しいです。

 

競技中、発達障害児にいちいち「今はこうしろ」「そこへ動け」などと指示を出す訳にもいかず、たとえコーチがそのように指導してくれたとしても、次は同じ状況が必ずしもあるとは限らない。

 

むしろ、毎回違った状況の方が圧倒的に多いわけで、そのようななか自ら判断して動かなければならないというのは、発達障害児にとって相当な不安要素になります。

 

また、そのような習い事では、発達障害児と定型発達児の間に溝ができる可能性もあります。

 

定型発達児からすると「なんでそこでパスできないんだよ!」と思うことが、発達障害児にはなぜ責められてるのか分からないという状況もあり得るからです。

 

そうなると、発達障害児にとって習い事は楽しいことでは無くなってしまいます。

 

このような点からも、水泳は自分のペースで上達できる理想的な習い事なのです。

 

 




 

 

筋力が少ない子も手軽に全身運動ができる

 

次男は、1歳6ヶ月検診で「低緊張」と診断されました。

 

ただ、筋力が弱いながらも、1歳にはひとりで歩いていたしでそんなに心配はされていませんでした。

 

この低緊張を実感したのは、「ジャンプが3歳になってもできないこと」でした。

 

その場ジャンプも含め、階段から両足踏み切ってのジャンプもできない。

 

トランポリンを買ったり試行錯誤しましたが、4歳になった今も段差からのジャンプは苦手です。

 

この点、水泳だと浮力を利用して全身運動ができるので、低緊張の次男にも取り組みやすいようです。

 

水の中でピョンピョン跳ぶプログラムもあるのですが、次男は毎回とても楽しそうに水中で弾んでいます。

 

低緊張の子は正しい姿勢を保つのも難しく、次男もじっと姿勢を保つ事が若干苦手なのですが、水中は平衡感覚がつかみやすいという利点もあり、その辺もスイミングに期待している部分です。

 

 




 

 

実は協調性も学べるスイミング教室

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水泳は個人プレーというお話をしましたが、現在次男をスイミング教室に通わせてみて思ったのが、「協調性も同時に学べる」ということでした。

 

たしかに、泳ぎの練習をするのは個人個人です。

 

が、前のクラスが終わるまでプールサイドで並んで待ったり、レッスン中も順番を待ってから先生と顔つけの練習をしたりと、とにかく「待つ」という時間が必要なスイミング教室。

 

次男の苦手部分なので、最初は心配していましたが、これが意外と周りの子を観察しながら次男なりにできているのです。

 

もちろん、最初は一人おもちゃがある方へ逃亡…といった光景も見られましたが、何度か指導員に促されると、周りの子と同じようにできるようになっていきました。

 

発達障害児ってマイペースで周りを気にせず行動しがちなので、私としては次男が他人を気にしてくれたことだけでもかなり嬉しかったです。

 

当初は「全身運動」「筋力アップ」が目的で始めたスイミングでしたが、同時に協調性も学ぶことができて本当に良かったと実感しています。

 

 




 

 

福岡市内の身障者が使えるプール情報

「まだうちの子にいきなりスイミング教室に行かせるのは抵抗があって…」

 

という方は、身障者用のスポーツ施設でお試しスイミングをやってみることをおすすめします。

 

福岡市内ではさん・さんプラザというところで、本人と同伴者1名まで無料で年中プールに入ることが可能です。

 

ただ、こちらのプールは水深が1.4~1.6mあり、子ども用プールはありません。

 

なので、幼児だと足が届かず、浮き輪なしでは怖い思いをさせるかも…。

 

ですが、子ども向けのスイミング企画もさまざま行われているようなので、ご興味のある方は1度HPをご覧になってみてくださいね。

 

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発達障害児にとって水泳は、「身体能力の向上」「協調性も養える」素敵な習い事だと実感しています。

 

ただ、発達障害児の中には、感覚過敏による水嫌いな子も多くいるかと思います。

 

苦手な場合は、私は無理にスイミング教室に通わせる必要はないと思っています。

 

長男が小さい頃水が苦手で、それでも無理に2歳からスイミングに連れて行き、結局3歳まで泣きながら通ったという経験があります。

 

苦手な時に無理しても、上達もしないし、本人の心に負担が残るだけ。

 

本人が楽しく通えるのが一番大切だと思います。

 

【H28.5.10の関連記事もご参照ください】

arrow47_004スイミングが発達障害児にもたらす良い効果には理由があった!療育学習会で学んだ事まとめ。

 

 

 

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