福岡市の小学校の「遠足おやつ配布制」にみる平等のあり方について考えてみました。

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「Sちゃんばっかり、ずるい!」

次男の通っている幼稚園でお別れ遠足があるということで、そのおやつを準備していた時のこと。

それを見ていた長男がこのように言いました。

福岡市では小学校の遠足は春に1回あるのですが、その際の遠足のおやつは小学校が一括購入し、前日に児童に配布されます。

最初それを聞いた時、「遠足のおやつは300円以内じゃないの?」と昭和生まれの私は驚愕したのですが、福岡市のほとんどの小学校では30年以上前からこのようなシステムになっているようです。

(私ギリギリ経験していない世代でした 笑)

小学校の遠足のおやつについては地域によりさまざまなようで、そもそもおやつを持っていかないところや「食べられる分だけ」と金額設定なく自分で自由にお菓子を持っていけるところなどもあるそう。

ですが、私はやはり遠足のおやつは子供自身に買わせてあげたいと思う派

今回はそのように思う理由とともに、福岡市がおやつ一括購入をしている背景を直接教員の方に伺ってきましたので、それも合わせてお話したいと思います。

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福岡市の小学校が遠足のおやつを配布している理由

お菓子の内容による子供同士のトラブルを避ける

これは長男が通っている小学校の教頭先生に聞いたのですが、児童が各自好きなお菓子を持ってくると、それによりケンカになったりすることが多いのだそう。

そのようなトラブルを避ける意味で、小学校では同じ内容のおやつを配布しているのだそうです。

これを聞いて、私「え?!そんな理由?」と正直驚きました。

子供が自分自身で好きなお菓子を選べば当然その内容は違ってくるわけで、私の頃はそんな友達とのお菓子の違いを楽しみながら交換し合って食べるのも遠足の醍醐味でした。

ですが、その後の教頭先生のお話で「たしかに、そういう側面もあるよね」と納得するような理由もでてきました。

お菓子の内容で家庭環境の違いが出ないようにするため

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遠足のおやつを一括購入する代金というのは、給食費の中に含まれているそうです。

遠足の日が弁当持参になるため、その分の浮いた1食分を遠足のおやつという形で還元しているとのこと。

そうする目的は、家庭の経済的事情により、遠足におやつを持ってくることができない児童へ配慮したものだということです。

これはたしかに納得できる理由です。

最近メディアでも話題になっていますが、子育て世帯の貧困率が急上昇しています。

18歳未満の子供のいる子育て世帯のうち、生活保護費の基準となる最低生活費以下の収入で暮らす割合が2012年で13.8%にのぼることが、山形大学の 戸室健作准教授の「子どもの貧困率」研究でわかった。貧困率は1992年の5.4%から20年間で約2.5倍に急増した。沖縄県が37.5%と最も高く、 西日本や東北以北で高い傾向にあるなど、都道府県別の実態も初めて明らかにした。

ー中略ー

18歳未満の子供がいる世帯のうち貧困状態にある世帯数は、92年に70万世帯だったのが12年には146万世帯に拡大。都道府県別でみると、貧困率は沖 縄が最も高く、大阪(21.8%)、鹿児島(20.6%)、福岡(19.9%)と続いた。地域間格差は縮小しているものの、「一部地域だけの問題から全国 規模の問題に深刻化している」とみている。

出典:日本経済新聞HP より

食事もまともにとれない児童が職員室の片隅で給食の残りを食べさせてもらったり、夏休みになると急激に痩せる子が多くなるなどの報道番組を私も見たことがありますが、家庭の経済事情が与える子供への影響は重大だと思っています。

日々の食生活に困るような家庭の子供が、遠足のおやつを用意するのは難しいでしょうし、仮に用意できたとしても、周囲の子と比べて見劣りするような物だったら子供自身が遠足に行くことで精神的なダメージを受けてしまう可能性も考えられます。

そういった意味では、給食費から遠足のおやつ代として小学校側で一括購入するというのは意味のあることかもしれません。

ただ、やはり私はこのような事情を差し置いても、遠足のおやつは子供自身に選ばせるメリットは大きいと思っています。




遠足のおやつを子供自身に選ばせるメリット3つ

自立心が養われる

これは私が子育てで一番気にかけている部分なのですが、子供自身に選ばせて行動させることは自立心を養う上でとても大切なことだと思います。

そうすることでどのような結果になっても「自分が選んだことだから」と納得できるような責任感も身に付きます。

人は、誰かから「こうしなさい。ああしなさい」と指示されて動くだけでは、学びの機会はほとんど得られないと私は思っています。

遠足のおやつ配布制にしても同様です。

今回、我が家で長男が次男の遠足のおやつを「ずるい!」と言った背景には、「自分も遠足のお菓子を選びたい」という思いがあったからだと思います。

学校から配られた同じ内容のお菓子を食べることで皆と同じという安心感と引き換えに、友達との差異や新たな発見をする機会を失っているように感じます。

平等ってなんなのでしょうか。

周りの人と同じ物を持ち、同じように生活することが平等?

そんなこと、実際は不可能です。

平等というのは、自分と他人の違いを認められることだと思います。

そのためには、「自分はこういう人間だ」「自分はこれが好きなんだ」という自己主張ができるような自立心を育てることは大切です。

経済的におやつを買えない家庭の児童には、これまで通り学校からおやつを配布すれば良いと思います。

ただ、そうすることで「あいつ学校からおやつもらってた」「おやつが一緒の奴は貧乏な家だ」などと逆に差別の原因になる可能性もありますが、そこは学校側の配慮でどうにかできるレベルだと思います。

(お菓子を渡す様子を他児童に見られないようにする。配るお菓子の内容を微妙に変える…など)

そして、そのような貧困家庭の子を馬鹿にするような子にしないためには、家庭での親子の関わりが大切だと思うのです。

子供はやはり親の様子というのをよく見ているものだと思うので、親自身が他人を差別したりすることのないよう気をつけるべきだと思います。

金銭感覚が養われる

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遠足のおやつは最近では「食べられる分だけ」という金額設定がない小学校もあるようですが、基本的には300円や500円などある程度の上限が決められています。

その中で自分が食べたい物を上手く組み合わせて買わなければならず、これは小学生にとっては良い金銭感覚の勉強になると思うのです。

上限いっぱいまでの豪華1点主義でドーンと買うタイプだったり、10円単位の細かいお菓子を数多く買うタイプだったり、買う内容にも個性が現れて面白いところですよね。

それも「遠足に持っていく」というイベント用のお菓子を自分で買うわけですから、前日の準備の段階から「お菓子、何買おうかな」とワクワクするわけです。(実体験に基づく)

小学校1年生の長男も最近買い物の練習をさせているのですが、3桁の数字がまだまだピンときていないようなので、数百円だけ持たせてお菓子売り場で選んだ物を自分でレジまで持っていって支払いするという練習をしています。




遠足当日の友達とのお菓子交換が楽しめる

これは皆が同じお菓子を持っていてはできないことです。

たしかにお菓子の内容が違えば「おまえのお菓子しょぼいな」などと言う子もでてくるかもしれません。

ですが、児童一人ひとりがその個性に応じて持参したお菓子をお互い見合うことで、「あんなお菓子もあったんだ」「それ食べたことある」などコミュニケーションのきっかけになります。

「それ交換しよー」などと、日頃話したこともないような友達とも関わる動機ができます。

みなが同じという教育は、個性を埋没させてしまいます

それは異質なものを認められない人格を作り上げてしまうことにも繋がると思うのです。

お菓子の数だけ子供の人格があります。

「たかが遠足のお菓子くらいで…」と思われるかもしれませんが、こういうイベントなどでのちょっとした個性を出せる場というのは、義務教育においても必要だと思います。

さまざまな事情により児童への配慮は必要で、それは学校関係者にとってはとても負担の大きい事だとは思いますが、福岡市の小学校の遠足おやつのあり方についてはもう一度見直していただきたいものです。

福岡市在住の主婦です。
毒親育ちが発達障害児を育てています。
2016年から ブログ始めました。
人間関係や子育てに関する日々の気づきを、独断と偏見まみれの記事で更新中。
ビュッフェと直売所に頻出します。
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