溶連菌感染の症状は毎回同じではない。皮膚科での虫刺され診断が小児科で覆った次男のケース全記録。

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「溶連菌」

 

お子さんをお持ちの方なら一度は聞いたことがある病名ではないでしょうか。

 

風邪に似たような病気でありながら特徴的な症状がでる溶連菌は、お子さんが一度かかったことのあるという親御さんも多いのではないでしょうか。

 

実は、我が家の次男もかつて溶連菌に1度罹ったことがあります。

 

そのため、一般的な風邪症状が出ていても「もしかしたら溶連菌かな?」と疑う癖が私にはついていたのですが、今回はまさかの症状から溶連菌が判明しました。

 

「溶連菌の症状は毎回同じではない」

 

今回のことでそう思えるようになり、溶連菌感染が判明するに至った経緯をこちらに記しておこうと思います。

 

溶連菌感染は早めの治療が肝になります。

 

「こんな症状もあるんだ」ということを多くの方に知っておいてもらうことで、お子様の病気に気づくきっかけになれば…と思います。

 

※今回記録している内容については我が家の個人的なケースですので、必ずしも他の方に当てはまるとは限りません。ご不安やご心配なことがあれば、必ずかかりつけ医等を受診していただくようお願いいたします。

 

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きっかけは突然脚にできた腫れから

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「おかーさん、かゆいー!」

 

ある朝、次男が私の元へ「かゆいかゆい」言いながらやってきました。

 

見てみると、左脚のすねに5cmほどの円形の腫れができています。

 

中には細かい水泡もできていて、あまりに痒がるその様子から「虫にでも刺されたかな」と私はその当時は思っていました。

 

そして、腫れはそこだけでなく、右膝にも同じくらいの大きさのものができていました

 

腫れている部分の皮膚はゴワゴワ固くなっていて「ただの虫刺されにしても様子が変だ」と思った私はすぐさまかかりつけの皮膚科を受診しました。

 

初診:皮膚科にて虫刺されと診断される

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皮膚科での受診結果は「虫刺され」とのことでした。

 

「昨日どこかに出かけた?」

 

と医師から聞かれたので、そういえば確かに公園に行ったり、あとスイミングにも行ったかなーと思い出していたのですが、「虫刺され」と言われればそう思い当たる要素は大いにありました。

 

その結果、処方された薬はステロイド剤

 

炎症をこれ以上広げないようにするためとのことでしたが、もしとびひなどの症状が出たらまたすぐ受診するよう言われ帰宅しました。

 

「この薬を塗れば、症状はすぐ落ち着くだろう」

 

そう思っていた私は、風呂上がりに処方された薬を次男の患部に塗り、様子を見ることにしました。

 

が、翌日症状は一転、大変な事態になっていたのです。

 

ステロイド剤を塗布するも発疹は広範囲に

皮膚科を受診した翌日、起床後に次男の脚の腫れの様子をみてみると、症状は一向に治まっていませんでした。

 

それだけでなく、同じような円形状の腫れが、太ももやお腹、両肘にも出現していたのです。

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「これは虫刺されではないのでは…」

 

虫刺されであった場合、次男ばかりがこのように何ヶ所も刺されているというのは非常に不自然です。

 

それに実際、症状は時間と共に広範囲に広がっています。

 

もしかしたらこの腫れは何か内部疾患などによるものかもしれないと思った私は、その日の午前中にかかりつけの小児科を受診することにしました。

 

そこでまさかの溶連菌感染を指摘されたのです。

 

再診:小児科での検査の結果、溶連菌感染と確定

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結果から言いますと、次男の身体の腫れ(発疹)は溶連菌感染に伴うものでした。

 

ですが、最初この身体の皮膚症状を診ても、小児科医は溶連菌とは断定しませんでした。

 

理由は「発疹の状態が通常の溶連菌感染によるものとは違うから」ということでした。

 

医師曰く、溶連菌感染の場合の発疹は、身体の部分的(顔や腹など)に細かいプツプツがたくさん出るのだそうです。

 

次男のように部分部分で円形状に腫れて発疹が出るのはまず溶連菌ではないだろうと、最初は医師も話していました。

 

が、私が最近の次男の様子について思い当たるところをいくつか話し、喉の状態も診てもらって若干赤いという理由から、念の為に溶連菌の検査をしたところ陽性反応がでて確定へと至りました。

 

医師もびっくりした様子で「まさか陽性とは思わなかったんだけど…」とおっしゃっていました。

 

溶連菌は怖い病気ではありますが、近年ではしっかりとした治療法が確立しています。

 

早く治療を開始するためにも、溶連菌感染の可能性のある主な症状について医師に確認してきましたので、以下にまとめておきます。

 

 




 

 

溶連菌感染の主な症状

溶連菌に感染すると、主な症状として「発熱」「喉の痛み(腫れ)」「発疹」の3種類があります。

発熱

溶連菌に感染すると、38~39℃台の高熱がでます。

 

実は、次男も脚の腫れが出現する前日に38℃の熱を出していました。

 

ただ、次男は日頃から割と熱を出す子でして、夕方から夜にかけて38℃台の熱をポッとだして、翌日には引く…ということが多々あります。

 

そのため、その日も39℃まではならずに本人もウロウロする元気もあったので、特に解熱剤なども飲ませずに就寝させました。

 

翌日には熱も引いていたので、私も「いつものパターンだな」と思い軽視していたのですが、これがどうやら溶連菌感染による発熱だったようです。

 

「溶連菌は高熱が出る」と言われていても、次男のように38℃台前半程度の熱で済んでしまう場合もあるので、必ずしも「溶連菌=高熱」とは結びつかないと覚えておいた方が良さそうです。

 

喉の痛み(腫れ)

一般的に、溶連菌に感染すると、尋常ではない喉の痛みがあると言われています。

 

喉は真っ赤に腫れあがり、口内炎ができたりすることもあるのだとか。

 

そのため、溶連菌の診断の一つの目安として、喉の赤みや腫れなどがあるのですが、先述したように次男の場合それほど喉の赤みはひどくありませんでした。

 

そのため医師も「この程度では溶連菌ではなさそうだな」と最初は思ってしまったようです。

 

ですが、私には先の発熱以外にももう一つ次男の症状で気がかりなことがありました。

 

それは、かれこれ1週間ほどずっと咳が続いていたということ。

 

「喉、痛い」と言いながら、「エヘン!エヘン!」というような咳をひどい時には1分起きくらいにするので、私も「ちょっと咳が続きすぎだな」と思ってはいました。

 

ですが、鼻水などもなく、ただの乾いた咳のみだったので、夏場のクーラーなどによる空調の影響かも…と私は思い込んでいました。

 

この喉の異変に関しても、次男の症状は軽微なものだったので、まさかこれが溶連菌感染によるものだとは思っていませんでした。

 

発疹

溶連菌感染の場合、身体に発疹が出ることがあります。

 

この発疹にかんしては必ずしも出るものではないようで、出ない場合もあれば、その出る場所も顔だったりお腹だったりとさまざまなのだそうです。

 

ただ、次男のように円形状になって発疹が出るケースは珍しいらしく、これが次男の溶連菌感染の診断を遅らせた一つの要因になってしまいました。

 

皮膚科での当初の虫刺され診断も誤診というよりかは、そもそも発疹が出始めで数が少なかったことと、その発疹の状態から細菌感染とは診断をつけにくかったと思われます。

 

「溶連菌感染時に出る発疹は細かいプツプツ」という概念も、もちろん間違いではないのでしょうが、次男のようなケースもあるということを覚えておくといざという時に役立つのではないかと思います。

 

溶連菌は人に感染するのか

溶連菌は飛沫感染をする細菌です。

 

それゆえ、感染者の咳やくしゃみで菌は人々に感染していきます。

 

ですが、抗生剤服用後24時間で菌の感染力は落ちるため、溶連菌感染と診断されてから1~2日経てば、幼稚園や学校へも登園・登校は可能です。

 

インフルエンザなどのように登園停止期間が定められているような病気ではないですが、医師からは「(発熱中であれば)熱が下がってから1~2日すれば登園などは可能です」と言われるはずです。

 

ただ、溶連菌感染時は比較的長い間薬を飲み続けなければならないため、学校や幼稚園などがある場合は、その間の薬の服用をどうするかという問題が親としてはネックになります。

 

溶連菌感染では何日くらい薬を飲むのか

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溶連菌感染の場合は、薬の種類にもよりますが、5~10日間ほど抗生剤を1日3回飲み続けなければなりません

 

我が家のかかりつけ小児科での場合は、最初に7日分が処方され、残りの3日分を受け取りに行った際に診察も行い、初診後10日目に尿検査をしています。

 

尿検査をする目的は、溶連菌感染による合併症を発見するためだそうです。

 

溶連菌に感染すると希に腎炎などの怖い合併症を引き起こしてしまうので、尿検査によりそれらの可能性を探るのだそう。

 

この服薬期間というのは耐性菌(本来の抗生剤が効かなくなる菌)の出現を防ぐためにも、必ず守らなければならないとのことです。

 

1日3回の服薬期間をどう乗り切るか

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子供が幼稚園児の場合、昼間の服薬をどうするかという問題がでてきますよね。

 

私もこれまで転勤・引越しによりたくさんの幼稚園を経験してきましたが、先生が薬を飲ませてくれる「服薬OK」なところと、何があろうと事故防止のため「服薬NG」のところがありました。

arrow47_004幼稚園は私立?公立?転勤でどちらも経験した私が両者を詳しく語ります。

 

現在次男が通っている療育園では基本、先生による服薬は行わない方針となっています。

 

「1日3回きっちり薬飲ませられない…」と私も悩んでしまいましたが、薬剤師さんなどとお話をする中で2つの解決策が見つかりました。

 

まず1つは、園の昼食時間に親が直接薬を飲ませに行く方法。

 

これなら誤飲の心配もなく、先生に手間をかけることもありません。

 

が、療育園のように子供の一日のペースを重視している環境では、親が頻繁に園の(それも教室内を)チョロチョロ出入りするのはいかがなものかという問題もあります。

 

また、私のように暇人主婦ならまだしも、お仕事をされているような方であれば、この方法は完全にアウトです。

 

そこで薬剤師さんに聞いたもうひとつの方法は、食後の服用にこだわらない方法というもの。

 

薬の種類にもよるそうですが、服薬間隔を最低4時間開ければ次の薬を飲んで良いのだそう。

(これは処方される薬にもよるそうなので、処方時にしっかりご確認願います)

 

なので、朝は通常通り飲ませて、幼稚園から帰宅した段階(3時頃など)で昼の分を飲ませる。そして、夜は就寝前に飲ませれば1日3回しっかり飲ませることができます。

 

「無理して食後にこだわる必要はない」とのことでしたので、昼間の服薬が難しそうな場合は、服薬間隔に注意をして飲ませれば問題なく薬を飲み終えることができると思います。

 

※溶連菌の抗生剤にかんしては1日2回処方の薬もあるそうですが、望ましい服薬形態は1日3回なのだそうです。ですが、どうしても1日2回の服薬にしたい場合は、医師にご相談されることをおすすめします。

 

 




 

 

溶連菌感染について思うこと

以上いろいろお話してきましたが、溶連菌は結局見た目やその特徴だけでは感染しているのかどうかは分かりにくいということです。

 

次男のように「なんだか体調良くなさそうだけど、ものすごく悪いというわけでもない」という状態でも、いざ検査してみると溶連菌陽性反応が出たりします。

 

一見、虫刺されと間違われたりもします。

 

なので、こういう時はやはり日頃一番子供と接する時間の長い母親の観察力というのは重要になってくるのではないかと思うのです。

 

と、偉そうに言っている私ですが、最初の発熱や咳で気づいておけばさらに良かったのでしょうけどね。

 

ものすごく高熱がでるわけでもない。ものすごく喉が腫れ上がるわけでもない。細かい発疹が出るわけでもない。それでも溶連菌に感染している次男のような場合もあるわけです。

 

皮膚科で虫刺されと診断された時点で、もし私がそれを鵜呑みにして次男の症状を様子見していたら、今頃また違った状態に次男が陥っていた可能性もあります。

 

小児科で発疹が現れる前までの次男の様子を詳細に話していなかったら、溶連菌の検査をしてみましょうという話にさえなっていなかった可能性もあります。

 

これは溶連菌に限らない話ですが、やはり親としては日頃から子供の様子を常に気にかけておくということは大切なことだと痛感しています。

 

ちょっとした変化に気づいてあげられるのは親だけです。

 

そして、それを医者に適切に代弁してあげられるのも親だけ。

 

私の場合、初期の異変を見過ごしてしまったという時点でまだまだなのですが、今後も注意深く子供達の健康面には気を配っていきたいと思います。

 

 

 

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