発達障害児の言葉を増やすにはなぞなぞが効果的?!言語聴覚士おすすめのその理由とは。

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我が家の次男は現在4歳。自閉症スペクトラムと診断されています。

 

先日、次男が通っている療育園で言語聴覚士さんとの面談があった話を書きました。

arrow47_004子供の癇癪を減らすには家庭でのルール作りが効果的。落ち着きが出てきた我が家の次男の実例。

 

子供の癇癪を抑える効果的な方法などいろいろためになるお話を聞けたのですが、その時に同時に次男の言語テストも行いました。

 

現在の次男の言葉の発達がどの程度であるかを確認するためのものだったのですが、結果次男の現時点での言語力には成長がみられる部分と苦手としている部分が明らかになりました。

 

そんな中、言語面で次男の苦手としている分野を伸ばせる意外な方法について言語聴覚士さんから提案があり、私も「そんなやり方もあったのか~!」と非常に参考になりましたので、今回はその内容を備忘録的にまとめておこうと思います。

 

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【4歳10ヶ月】次男の言語テストの結果

成長がみられた部分

■応答性がでてきた

これまでやや多動傾向のあった次男ですが、今回の検査ではきちんと椅子に座り、言語聴覚士さんの問いかけを聞いて受け答えができる場面が多く見られました。

 

ただ、人よりも物に対する興味の方が強い性格のため、どうしても言語聴覚士さんの使う道具が気になり、「他にはどんなおもちゃ持ってるのだろう」というように先に先に意識が向かってしまい、気もそぞろにになっている時もありました。

 

ですが、言語聴覚士さん曰く、次男の場合は相手の話を聞こうという応答性がしっかり態度としてみられるので、こういったテストもやりやすく、今後言葉がどんどん伸びていく可能性が感じられるとのことでした。

 

確かに、今回の次男は言語聴覚士さんが次にどんな物を使ってくるのかが気になって身を乗り出したりする様子はみられたものの、「次男くん、ちゃんと座ろうね」などと言われればそれに従う事ができていました。

 

これはこれまでの次男にはなかなか見られなかった様子です。

 

■二語文とほとんどの名詞は理解している

言語検査の時、なんらかの絵が書いたカードを6~8枚程度並べ、言語聴覚士さんが「ライオンと電車のカードをください」などと問いかけると、次男はサっと渡す事ができました。

 

この検査は正答率100%だったのですが、このように一度に複数の名詞を伝えてそれを的確に選べるようになると二語文の理解が進んでいるという証になるそうです。

 

言葉を発するためにはまずは頭の中でその言葉を理解できている必要があります。

 

最近の次男の様子をみていても「今日はプールあるの~?」などと文章で話せることも多くなってきていることから、今回の言語テストで次男の言葉の獲得力をはっきりと実感することができました。

 

固有名詞もほぼ理解しているものの、視覚優位の次男の特徴のせいか、ソフトタッチなイラストの名前を答えるとなると誤答がめだちました。

 

白黒で楕円が3つくらい書かれている絵があったのですが、多くの人はそれをみて「卵だろうな」と思える絵を次男は「じゃがいも」と答えていました。

 

確かにあくまで絵ですので、必ずしもそれが卵であるという確証はありませんが、一般的には多くの人が卵であろうと思う絵であっても、次男は結構独自の視点を持って物事を見ているのだなということも今回の検査で判明しました。

 

これは本人の個性に繋がる部分でもありますので、私は次男は次男らしく物事を見ていてもそれはそれで良いのではないかと思っています。

 

 




 

 

苦手としている部分

■名詞をグループ化できない

このように固有名詞は理解できている次男ですが、その物をグループ化すると理解できない事が今回の検査でわかりました。

 

例えば、絵カードをこれまた6~8枚程度次男の前に並べ、言語聴覚士さんが「このカードの中から動物だけ全部ください」と次男に言います。

 

すると次男は問いかけの「全部」という部分に反応したのか、並べてあるカード全てを集めて言語聴覚士さんに手渡しました。

 

カードの中には動物の他にも車や野菜などさまざま含まれているのですが、その全ての名前は知っていても、どれが動物の括りに入るのかというのを理解できていないようでした。

 

■物の用途を問われると分からない

そのため、例えば包丁のイラストを見せて「これは何?」と聞かれると「包丁」と答えられはするものの、言語聴覚士さんが「お料理に使うものは何?」というふうに問いかけると、次男は包丁のイラストを選ぶ事ができませんでした。

 

物の見た目と名前という点では次男の中でつながりができているものの、用途という抽象的な目に見えない形での物の理解という点では今一歩な段階にあることがわかりました。

 

ただ、これも問いかけ方を変えてやると分かる時もあり、「にんじんを切る時に使うのはどれ?」などと聞かれると「これ!」と包丁を選ぶ事ができました。

 

このような次男の言葉の発達状況から言語聴覚士さんには日常生活における次男の接し方のアドバイスをもらう事ができたのですが、そんな言語テスト中の私のとある行動にも次男の発達に影響しかねない問題があることがわかったのです。

 

先回りしすぎる私の性格にも問題があることが発覚

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この日の検査中に、次男が「おしっこ!」とトイレを要求してきました。

 

検査はひとまず中断しトイレを済ませた次男。

 

部屋に戻ってきてから、言語聴覚士さんに「手を洗おうか」と促され、次男は手洗いをしていたのですが、私はこの日手拭きタオルを持っていませんでした。

 

そこで次男が手を洗っている間に洗面台脇に置いてあった手拭きペーパーを借りようと言語聴覚士さんに「お借りしてよいですか?」と尋ねたところ、言語聴覚士さんから「ちょっと待って」と制止されてしまいました。

 

訳を聞くと「次男くんが手を洗ったあと、その手をどうしたいか自分で言うのを待ちましょう」とのことでした。

 

この一連の流れから、私は日頃の自分の行動を振り返ってハッとしてしまいました。

 

そういえば、私はなにかと次男の行動を先回りしてやってしまっているのではないか、と。

 

今回のように次男が手を洗っている間に手拭きを用意したり、幼稚園から帰ってきたらいつもおやつを食べるからと先に用意をして待っていたり。

 

これでは子供が自主的に意思を発信しようとする機会を、親である私が奪ってしまっていたのではないかと猛省しました。

 

子供にとっては親がなにかにつけ先回りして身の回りのことをやってしまっていると、言葉がなくても生活する上で困ることはほとんどなくなってしまいます。

 

そうするとますます言葉を必要としなくなるという悪循環が生まれてしまうのです。

 

まだまだ身辺自立が上手くできていない子供にとって、何かひとつ行動を起こすにしても時間がかかります。

 

親としては急いでいたり、経験上「次はこうするだろうな」と分かる事があると、ついつい手を出してしまいがちになるものです。

 

大人は気づかないうちに効率を優先してしまうんですよね。

 

ですが、それでは子供は何も経験できませんし、同時に言葉も育たない。

 

言語聴覚士さんからは「親も待つ努力をすることが大切ですよ」と諭されました。

 

日々の生活の中で言葉を増やす方法

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言葉を増やすには、子供にたくさん話しかけてあげたり、絵本を読んであげたりするのが効果的という話は良く聞きます。

 

もちろんそのような方法でも言葉は伸びていくのでしょうが、次男のように物の名前は理解しているものの、その用途やグループ化が名前と上手く結びついていない場合は「なぞなぞ」が効果的だと教えてもらいました。

 

「そんなしょっちゅうなぞなぞ遊びばっかりしてられないよね」などと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、日常生活で十分取り入れる事は可能だそうです。

 

例えば、おやつでプリンを食べようとしている場合。

 

いつもなら子供に「スプーン持ってきて」と言うところを、敢えて「スプーン」という名詞は出さずに「プリン食べる時に使うもの持ってきて」「先が丸くてプリンをすくうもの持ってきて」などとなぞかけ方式でお願いするのだそうです。

 

そうすると子供の頭の中で物の名前とその特徴が結びつき、関連性が理解できるようになります。また、同時に語彙も増やしていけるのだそう。

 

これはある程度言葉を理解している子向けのやり方だそうですが、私はとても良い方法だと感じました。

 

物の用途だけを言われてそれが何かを考えている間は、脳の神経回路が一生懸命働いている状態なのだとか。

 

発達障害の原因はいまだはっきりとは特定されていないようですが、一説には脳の神経伝達の特徴に問題があるとも言われています。

 

「ちょっとめんどくさいなー」とも思えるこのなぞなぞ問いかけですが、それを考える大人もかなり頭をフル回転させますし、良い脳トレになりそうな感じです。

 

 




 

 

日常生活の中に取り入れる重要性

なぞなぞを日頃の生活の中に取り入れることで、子供にとっては変に身構える事がなく言葉の練習をすることができます。

 

どういうことかと言うと、そのなぞなぞを遊びの一環として「はい!今からなぞなぞしまーす」と言ってから始めても、日によっては「そんな気分じゃない…」という時もあったりで、なかなか上手くいかないことって多いと思うんですよね。

 

ひとつの取り組みとしてなぞなぞが義務化されていると子供自身が感じてしまうと、次第にそれが負担になってくる可能性もあるのではないかと思うのです。

 

そうすると、子供側の受け入れ態勢が整っていないことで、せっかくのなぞなぞ効果も半減してしまいます。

 

それよりも、日常生活のちょっとしたところで親が子供に何かをお願いする時になぞなぞ方式を使うことで、子供も自然と親の言葉を受け入れ考えるようになってきます。

 

その最適な場面はお手伝いだと感じています。

 

食事の準備をする時の配膳だったり、洗濯物を取り込む時だったり。

 

私は主に何かを持って来て欲しい時に次男にお願いしています。

 

「テレビをつけるもの持ってきて」→「リモコン」というような感じです。

 

「アレ持ってきて」などと代名詞では言葉の成長にはつながりにくいので、なるべく物の用途を詳細にわかりやすく子供に伝えるのがポイントです。

 

これが意外と難しいのですが、私には脳のアンチエイジング、子供達には言葉の成長を期待しつつぼちぼちなぞかけやり取りを楽しんでいるところです。

 

子供の言葉を更に伸ばしたいとお悩みの方は、1度この方法をお試しされてみてはいかがでしょうか。結構、脳が疲れますよ(笑)

 

 

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