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私はものすごく痛がりです。
先日人間ドックを受けた際も、胃のバリウム検査で予想外の注射(なんでも胃の動きを抑えるものなんだそうです)があることを検査の直前に知り、「その注射は絶対必要なものなのか」と担当看護師さんに食い下がったほど。
※バリウム検査時の注射はやっているところとそうでないところがあるようですね。私はその前に別の病院で人間ドックをした時はこんな注射などなかったのでびっくりしてしまいました。
もう注射と聞くだけで全身から汗が噴き出すほど苦手でしょうがないのですが、これほど痛がりな私ですので、当然出産の際の陣痛の痛みについてもそれはそれはビビりまくっておりました。
経験したことがない痛みというのは、痛がりな人間からすると恐怖でしかありません。
ネットで「陣痛の痛み 例え」などと検索しては、先輩ママさんの出産体験記を読みあさり、ますます陣痛にたいする恐ろしさを増幅させていた妊娠後期。
「口からスイカを出すくらいの痛み」などという、今思えば分かるようで分からない例えを間に受けて、とにかく「陣痛怖い」「陣痛いやだ」という思いばかりを募らせていました。
ですが、これだけ痛がりで怖がりな私でも2人(それも安産で)出産できているということは、陣痛は「必ず耐えられる痛み」だということだけは断言できます。
必要以上に陣痛の痛みを怖がる必要はないけれど、妊娠中にいろいろな人の出産体験談を読んでいたのは「陣痛にたいする心構えをしておく」という意味では無駄ではなかったというのが、今の正直な感想です。
ですので今回は、私の長男出産時と次男出産時の陣痛体験談をご紹介しようと思います。
お産のスタイルは十人十色で終わってみて初めて分かるものですが、これも一つの参考としてお役にたつことがあれば幸いです。
長男出産時の陣痛体験談
予定日ちょうどに生まれた長男は、初産ながら6時間台という安産で出産することができました。
時 間 | 陣痛の痛み具合 | 行動・体の状態 |
AM3:00頃 | ★ | ・予定日当日
・お腹の軽い痛みで目が覚める ・前日の診察で子宮口が2cm開いていると指摘 ・ちょっとした腹痛は数週間前からあったのでこれが陣痛 の痛みとは気付かず。寝る。 |
AM5:00頃 | ★ | ・痛みの間隔が規則的なことに気付く
・痛みの間隔は10分程度 ・痛みの場所がお腹から腰へと移行 ・痛みがさほどでなかったので陣痛とは思わず ・なので10分間隔の痛みがきたら病院に連絡するのを無 視して家で様子をみていた |
AM5:30頃 | ★ | ・痛みの間隔が7~10分に
・痛みの継続時間は1分程度 ・ようやくこれが陣痛だと確信する ・寝ていた主人をたたき起こす |
AM7:00頃 | ★★ | ・痛みの間隔が3~5分に
・痛みがある時は動作が止まるくらいの痛み ・会話はできるが痛みの間は厳しい状態 ・病院に電話しすぐ来るように言われる |
AM8:00頃 | ★★ | ・痛みのせいで身支度に時間がかかる
・社宅の階段を降りるのも休み休みの状態 ・病院に向かう途中コンビニによる余裕も有 ・痛みの間は「フゥ~」と呼吸が必要 ・でも本陣痛はこんなもんじゃないと勝手に思い込む |
AM8:30頃 | ★★★ | ・病院到着
・採尿の際におしるしに気付く ・痛みの強さが次第に増してくる ・まだ歩く余裕は有 |
AM9:00頃 | ★★★ | ・子宮口が7cmに
・これまでの陣痛が本陣痛だったとようやく確信する ・陣痛室をすっとばして分娩室へ案内される |
AM10:00 | ★★★★ | ・フゥ~という呼吸だけでは痛みを逃せない程の痛みに
・呼吸法をヒッヒッフ~に変えるよう指示される ・でも痛みはますます強くなる |
AM11:00 | ★★★★★ | ・痛みは「うぉ~!」と声が出るくらいに
・お尻から何か出る感がピーク |
AM11:30 | ★★★★★★★ | ・痛みの強さはMAX
・出そうなのを我慢するのが非常にしんどい ・いきみOKの許可が出てから陣痛の痛みは気にならなく なる |
AM11:47 | 放心状態 | ・長男誕生
・生まれてしまえば不思議なくらい痛みが消える ・会陰切開の縫合の痛みがハンパなくて悶絶 |
ざっくりまとめるとこのような感じです。
陣痛の痛みが辛かったのは、生まれる2時間前くらいからだった記憶があります。なので午前9時頃あたりからですかね。
子宮口が7cmを超えてからが痛みが急速に増していった感じです。
逆に言えば、それまでの陣痛の痛みというのは「これ、本当に陣痛かな?」くらいの軽いものでした。
私は妊娠中からお腹のハリが多い方だったのですが、張る時に「キュー」っとお腹が固くなる状態に腹痛の痛みが合わさったような感じが初期の陣痛の痛みでした。
なので、いつものお腹のハリとの区別が非常につきにくかった。
また、もともと生理痛持ちというのもあって、よく陣痛の痛みは「生理痛の痛みをひどくしたもの」なんていう話も聞いていたので、陣痛初期~中期程度の痛みでは私の普段の生理痛の方がひどいくらいだったので、これまた大したことありませんでした。
それに、生理痛というのは痛みが絶え間なく襲ってくる感じですが、陣痛は必ず休息期があります。
痛み→無痛→痛み…を繰り返しながら、その間隔と強さが徐々にUPしていくため、思っていたほどしんどくありません。(最初は)
本当の正念場は生まれる直前の「いきみ逃し」のところだと私は思っています。
ものすごく出そうな感覚はあるんだけど、子宮口が全開になるまではその許可がおりないので、出そうな感じを我慢するのが痛くて辛くて大変でした。
ただ、これもいきみ始めてからはそちらに意識が集中してしまうので、陣痛の痛みはしばし吹っ飛びます。
痛みの間隔に合わせていきむので、「あ、痛くなってきた」と思ったら、体中の全筋力を振り絞って産むことに集中するので、痛みはそれほど感じなくなります。というか、私の場合はまったく。
陣痛が恐ろしくてしょうがないという方は…
■痛みの種類は腹痛や腰痛を強力にしたものと理解しておく
■痛すぎて我慢できなくなるのは出産前のみ
■陣痛には休息期があるため常に痛い訳ではない
という風に陣痛を認識しておけば良いと思います。
実際、長男を出産した時に一緒になった妊婦さんは「(体が)緊張し過ぎてお産が進まないので長引きそうです」と病院側から家族の方に説明されていました。
必要以上に陣痛を怖がることはお産を長引かせてしまう可能性もあるようなので、「痛いもんは痛いんだ」とある程度腹をくくって出産に臨むことも大切かと思います。
次男出産時の陣痛体験談
次男は予定日より9日早く、4時間台で生まれてきました。
長男の時の経験を生かしたつもりが、それが仇となり、またもやギリギリで病院に駆け込んだ上での出産となってしまいました。
時間 | 陣痛の痛み具合 | 行動・体の状態 |
AM5:00頃 | ★ | ・弱いお腹の痛みで目が覚める
・痛みは10分間隔 ・3日前におしるし有 ・病院に連絡するか迷う |
AM6:00頃 | ★ | ・病院へ連絡し向かう
・子宮口は3~4cm ・痛みの間隔が遠のく ・入院をすすめられたが自主的に帰宅 |
AM7:00
↓ AM11:00 |
しばらく家にいるも、痛みの間隔・強さが安定しなかった ので積極的に掃除などをしてみる
|
|
PM0:00頃 | ★★ | ・主人と長男とランチに出かける
・そのまま長男の幼稚園の入園願書を提出に ・痛みの間隔は動いていると3分、寝ていると7~8分と 不安定 ・腰の痛みが強くなってくる ・また痛みが弱まっては嫌だと思い自宅待機 |
PM2:00頃 | ★★★ | ・再度病院へ出向く
・痛みが徐々に強くなってくる |
PM3:00頃 | ★★★★★ | ・病院到着
・痛みが強くくるようになっていたので車椅子移動をさせ られる ・子宮口が8cm。 ・助産師さん方に「我慢するにもほどがある」と呆れられる |
PM3:50頃 | ★★★★★★★ | ・子宮口全開
・人口破水 ※長男の出産直前時と同じような状態でした |
PM4:09 | 開放感 | ・次男誕生
・会陰切開もなく産後すこぶる元気 |
次男の記録はさらにざっくりしたものになっていますが、陣痛の痛みの種類としてはとにかく初期から腰が痛かった覚えがあります。
もともと次男の妊娠中はずっと腰の痛みとの戦いのような生活だったので、陣痛もその痛みを強烈にしたようなものが一定間隔で襲ってきていました。
「腰とお腹、どっちの痛みの方が辛い?」と思われるかもしれませんが、正直どっちも辛いです(笑)
お腹の痛みは腹部が締め付けられるような痛みですし、腰は腰痛が急激に悪化したような状態で「砕かれる」という表現が適切です。
でも、これも特にひどいのは生まれる寸前なので、私の経過をご覧いただいても分かるように、痛みに強い方の場合は子宮口7~8cmくらいまでは我慢してしまう可能性もあります。
ということで、私は痛がりではあるけど、痛みには意外と強いということが出産を機に判明してしまいました(笑)
痛みの感じ方というのは人それぞれなところがあるので、人によっては陣痛初期から痛くてどうしようもないということもあるかもしれません。
ですが、日頃生理痛がある方などは陣痛の痛みのイメージをしやすいと思いますし、そうやって心構えをしておくだけでいざ本番の痛みにたいしても耐性ができるように思います。
効果的だった痛みの和らげ方
Patient examination table
陣痛初期は痛みもさほどではないので、特に何かするということはありませんでした。
陣痛中期も呼吸法などである程度痛みをごまかせるので、それほど辛い状態でもなく。
問題は出産直前のいきみ逃しをどうやって踏ん張るかということだったのですが、私は痛みがきたら助産師さんから肛門を圧迫してもらうという方法が一番効果的でした。
親指を使ってかなり強めに押してもらうのですが、これだけで「出そう!!」という感覚をごまかすことができました。
助産師さんが近くにいない時は自分でセルフでやっていたくらい、かなりいきみ逃しがラクになった方法ですので、最終段階の最難関はこれで乗り切っていただけたらと思います。
陣痛の痛みは過度に怖がる必要はないが…
これまでお話してきたように、陣痛の痛みというのはいきなり凄まじいものは来ないです。
腹痛程度のものが最終的には想像を絶するものにまでなりはしますが、それでも必ず「耐えられる痛み」です。
それも一生続くわけではなく、赤ちゃんがお腹から出てくるまでの期間限定のものです。
妊婦さんによっては陣痛に何十時間もかかったという話も聞きますが、それでも必ず終わりはきます。
過度に陣痛の痛みを怖がる必要はないですが、どのような痛みなのか、陣痛から出産までの流れを一通りイメージトレーニングしておくことで、落ち着いて出産に望めると思います。
私も妊娠後期はもはや趣味のようになっていた「他人の出産体験談をネットで読みあさる」という行為が、結果的には自分の出産をイメージする手助けになっていたように感じます。
誰ひとりとして同じ出産をする人はいませんが、陣痛がついてから出産までの過程というのはおおよそ同じです。
違うのは、時間のかかり方と痛みの感じ方くらいだと思います。
それはいざ自分がその時になってみないと分からないものですが、分からないからこそ、なるべく多くの出産経験者の方の体験談を読むことは有意義だと思うのです。
一通りの出産までの流れを把握できたら、あとは痛みが来た時にその痛みの流れに身を任せて出産を乗り切ってください。
痛みを乗り越えた先には、逢いたくてたまらなかった赤ちゃんと出産を終えた達成感が待っていますよ。
福岡市在住。年の差3兄弟を育てています。
次男が知的境界域の自閉症スペクトラム(ASD)です。
発達障害のこと、子育てのこと、趣味のビュッフェ巡りや旅行について書いています。
社会福祉士です。
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