放課後等デイサービスの選び方。療育型・運動型・お勉強型・アットホーム型タイプ別の特徴まとめ。

自閉症スペクトラムの次男(5歳)の来年度の就学に向けて、いよいよ大詰め感が増してきた現在。

 

特別支援学校にするか特別支援学級にするかという問題は、秋に行われる就学相談会でほぼ解決しそうではあります。

 

が!

 

就学にかんするもうひとつの悩みは、放課後等デイサービスをどこにするかということ。

 

放課後等デイサービスとはどういうものかについては以前こちらでも記事にしましたが、いざどこを利用しようかと考えた場合、実は結構悩むものです。

 

 

そのため「百聞は一見に如かず」ということで、実際にさまざまな施設に脚を運んで見学してきました。

 

すると、一言に放課後等デイサービスと言っても、取り組みの内容や一日の過ごし方など、施設によってかなりの違いがあることが分かってきました。

 

実際にどこの施設を見学したなどの詳細は、我が家の個人情報的な問題で語ることはできないのですが、施設ごとの特徴として…

 

■療育型
■運動型
■お勉強型
■アットホーム型

 

の4種類に大きく分類できると感じています。

 

なので、今日はそれぞれの放課後等デイサービスの特徴をまとめてみようかと思います。

 

「放課後等デイサービスってどこを選んだらよいのかわからない」という方の参考になれば幸いです。

 

 

療育型

療育型の放課後等デイサービスでは、子どもの発達支援に特化した取り組みをおこなっています。

 

そのため、OT(作業療法士)やST(言語聴覚士)、PT(理学療法士)や音楽療法士などの専門スタッフが在中し、子ども一人ひとりの特性に合わせたカリキュラムで過ごしていました。

 

OTでは…

 

■感覚統合(バランスボールなど)
■自立課題(手先を使う動作など)
■日常生活動作訓練(ボタンの付けはずしなど)
■学習支援(鉛筆の握り方など)

 

に取り組んでいました。

 

これらは一例ですが、子どもの苦手感によってこれらを個別(または小集団)で取り組むので、私の感想としては…

 

私

今の療育園のようだな~

 

と思って見ていました。

 

また、STでは…

 

■絵カードによることばの支援(理解・表出)
■発音の訓練

 

などが行われていました。

 

これも子どもの成長の程度に合わせて、言語聴覚士が個別に取り組んでいました。

 

PTは主に肢体不自由児が取り組むものなので、口頭での説明のみ聞きましたが…

 

■基本動作の訓練(座る・立つ・歩くなど動作の維持・向上)
■変形・拘縮の予防(ストレッチやマッサージで維持や予防する)
■姿勢の調整・管理(抱っこやポジショニングで適した姿勢を提供)

 

などを行っているそうです。

 

このように、療育型の放課後等デイサービスでは、発達障害児だけでなく身体障害のある子どもを受け入れているところもあります(重症心身障害児指定事業所)

 

就学後の発達障害児が療育を受けるとなると、各自で専門の病院に通ったりする必要がありますが、このように放課後等デイサービスでそれをおこなってくれるというのは、保護者としてはとても魅力的です。

 

ただ、その分とても人気がある施設なので、私が見学したところもかなりの数の待機児童がいるというお話でした。

 

なので、お目当ての施設がある場合は、必ず見学をして「仮予約の方法・時期」などはしっかり確認しておいた方がよいかと思います。

 

療育型のメリット
就学後も療育を続けやすい

 

 

 

運動型

放課後等デイサービスの中には、運動に力を入れた施設もあります。

 

運動は、発達障害児の心身の成長にも良い影響を与えるとのことなので、私も運動型の放課後等デイサービスは就学後に利用するつもりです。

 

 

実は次男、5歳になったくらいから通っているスイミングスクールでパニックがでるようになってしまいました。

 

プールサイドを走り回り、プールに飛び込み、最初の体操も全くやらない…。

 

次第にプールも「行きたくない」と言うようになってきたので、現在はお休みさせています。

 

理由ははっきりとは分からないのですが、ちょうど聴覚過敏が出始めた頃と重なっているので、あの室内プール特有の音の反響が苦手になってしまったのではないかと感じています。

 

ただ、次男の場合、水自体は嫌いではないですし、療育園のプールは喜んで入るので、私としても…

 

私

 プールは続けさせてやりたいな…

 

と思っていました。

 

そんな中、放課後等デイサービスでスイミングに力を入れている施設があると知り、体験も兼ねて次男と見学をしてきました。

 

その施設は室内プールを持っているため、一年中プールに入ることができます。

 

また、1回のプール指導で最大10人までしか入れず、またインストラクターが子ども3人につき1人はついてくれるので、一般のスイミングスクールより手厚さはあります。

 

我が家が体験スイミングに行った日は、次男含め3人の子どもがおり、インストラクターも3人が入水していました。

 

通常のスイミングクラブのように、大勢の子どもでごった返しているような環境ではないので、初めての場所ながら次男も落ちついて行動できていたのは驚きでした。

 

この施設の一日の流れとしては…

小学校で授業
14:00~15:00 お迎え(施設から小学校へお迎えにいきます)
14:30~15:00 検温・自由時間
15:00~16:00 おやつ
15:00~16:00 宿題(希望者のみ)
16:00~17:00 スイミング
17:00~18:00 自由時間
18:00~ 送迎(子どもの自宅まで送ります)

このような感じでした。

 

これは平日の流れですが、お迎えの時間に幅があるのは、学年により下校時間が異なるためです。

 

休日は、9:00からお迎えで16:00頃に送迎になるようで、スイミングの他に体操教室なども行っているようでした。

※休日にかんしては、放課後等デイサービスの施設によってはやっていない場合もありますので、運営日は施設ごとに確認してください。

 

「運動面を伸ばしてやりたいのだけど、一般の習い事やスクールには通えなくて…」という方には、このような運動型の放課後等デイサービスが最適だと思います。

 

運動型のメリット
習い事感覚でスポーツができる

 

 

お勉強型

放課後等デイサービスの中には、運動以外の習い事ができるような施設もあります。

 

私の中で勝手に「お勉強型」と呼んでいるのですが、内容としては…

 

■英会話
■ピアノ
■パソコン(プログラミング)
■ダンス   …

 

などの個人レッスンを、本人や保護者の希望によりおこなってくれます。

 

運動もそうですが、発達障害児の場合、なにか習い事をさせたいと思ってもその環境(人の多さ・一斉指導など)に苦手感が出てしまい通えないという子も少なくないかと思います。

 

「我が子の興味の幅を広げてやりたいけれど、一般的な習い事に通わせるのは敷居が高すぎる」と感じている方には、このようなお勉強型の施設は最適です。

 

お勉強型のメリット
子どもの得意が見つかる・伸ばせる

 

 

アットホーム型

家でくつろぐようにゆったり過ごせる雰囲気を大切にした放課後等デイサービスにはあります。

 

こう聞くと「それ、家でよくない?」と思われるかもしれませんが、私はこういう施設にも魅力を感じています。

 

発達障害児というのは、一般的に人間関係を上手く築けない子が多いです。

 

次男もそうですが「他人に意識が向きにくい」「人の気持ちをとらえるのが苦手」という情緒面の弱さがある子が多いので、就学後も友達ができずに家と学校の往復だけになってしまうケースも多々あるかと思います。

 

ですが、似たようなタイプの子が放課後に集まって過ごせる施設があれば、そこで人とのかかわりを学んでいけると思うのです。

 

そこにはもちろん適切なかかわりを促せる大人の存在が必要ですが、そのような放課後等デイサービスの施設が我が家の地域にもありました。

 

スタッフがみなさん発達障害児を育てている(育てあげた)母親です。

 

おやつを食べたり、宿題をしたり、友達と遊んだりするだけの場所なのですが、そういう「学校が終わった後に友達と遊べる場」という役割も、私は放課後等デイサービスにはあって良いと思っています。

 

いわば「学童保育」に近い存在かと思います。

 

また、親も同じ境遇のスタッフと子育ての悩みや将来の不安などを相談できるという点も魅力だと感じています。

 

ただ、注意しないといけないのは、一見そのような情緒面の成長を期待するような施設とみせかけて子どもを放置しているだけの施設もあるという点です。

 

テレビをみせているだけだったり、ゲームをさせているだけだったりする質の悪い施設もあるので、その点は見学でしっかり確認しておかないといけません。

 

私がこの施設を知ったきっかけは、療育園ママさんの口コミでした。

 

子どもの発育などについて専門的なことを学んだプロがいる施設も魅力的ですが、発達障害児育児の先輩ママさんが運営している放課後等デイサービス施設も親としては貴重な存在だと感じています。

 

アットホーム型のメリット
子どもの情緒面の安定・成長が期待できる

 

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放課後等デイサービス選びは慎重に

放課後等デイサービスは、必ずしも通わせなければならないものではありません。

 

ですが、家族とのかかわりが中心となってしまいがちな発達障害児の場合、私は放課後等デイサービスを利用することでその世界は広がりやすくなると感じています。

 

また、親の休息確保(レスパイト)の役割としても、放課後等デイサービスは重要な意味があると思っています。

 

親が心身共に元気でないと、子育てに余裕がなくなりますもんね。

 

そのような意味においても、放課後等デイサービスは…

 

安心して子どもを預けられるか

 

という点が重要になってくると感じています。

 

特色・雰囲気・スタッフ…総合的にみて「ここにお任せしたい!」と思えるような施設が見つかるのがベストですね。

 

 

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