遺品整理は辛く大変でも自分ですべき!行うタイミングと処分の方法について考えてみました。

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「最近よく電話がくる無料回収業者に頼もうかな」

 

実母が亡くなったのが2007年の秋。

 

父はいまだに母の遺品を整理せずにこの2016年まで暮らしてきました。

 

父と母の寝室は母が亡くなった日からそのままにされており、父はその日以来ほぼ寝室には入っていない状態です。

 

数年前から「お母さんのもの、いい加減整理したら?」と私は実家に帰る度に父には話していたのですが、めんどくさがりで腰の重い父は一向に行動にでる気配がなく。

 

急死した母の残した物を見るのが今でも辛いという思いもあるのかもしれません。

 

ですが、亡くなって10年が経とうとしている現在、これ以上母の遺品を置いたまま生活を続ける事は父にとっても良くないことだと思っていた矢先の父の上記の発言。

 

ようやくやる気になったかと思ったものの、無料回収詐欺にひっかかりそうな雰囲気がプンプンしていたので、私は自ら強行突破する事にしました。(強制的に片付け、その後どうすべきかを指導しました)

 

というのも、ずっと「私が片付けようか?」と父に話していたのですが、父はそれさえ拒んでいたんですよね。

 

ですが、このままだと父が詐欺に合うだけでなく、母の思い出の品も全て無くなってしまう可能性があると感じた私は、まずは母の服の整理から始めました。

 

最近ではさまざまな理由から遺品整理を業者などに依頼する人が増えているようですが、私は遺品整理は自分(もしくは家族で)すべきものと考えています。

 

そこで今回は、遺品整理を自ら行った方が良い理由と、危ない回収業者の見分け方などについてお話していこうと思います。

 

遺品整理を行うタイミングとは?

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遺品整理を行うタイミングとしては、一般的に49日の法要が終わった後だとされています。

 

これは忌明けが49日後ということからそのように考えられているようなのですが、宗派や地域によってさまざまなようです。

 

ですが、私の経験上、49日が終わったからといって、すぐに遺品整理に取り掛かるのは精神的にきついです。

 

私でさえ母が亡くなって数ヶ月はどのように暮らしていたか記憶がないくらい。

arrow47_004毒親からの解放は無理?上手く付き合う3つの方法。

 

たとえばある程度死期がわかっている場合(ガンで闘病中や老衰で寝たきり状態…など)は、生前から本人の希望をもとに少しずつ整理もできるでしょうが、母のような突然死の場合は、やはり家族も気持ちの整理を付けるのに時間がかかります。

 

正直、死後1年くらいは家族で形見分けなどしている場合ではない精神状態です。

 

なので、そのような場合は遺品整理は時間がかかってもしょうがないと私は思います。

 

故人が一人暮らしで死後に暮らしていた部屋を明け渡さなければならないなどの理由がある時はこの限りでなく、家族や親族総出で遺品整理をしたり、もしくは業者などに依頼する必要もあるでしょう。

 

故人をとりまく環境に応じて、遺品整理は行っていく必要があるのです。

 

遺品整理を自ら行った方が良い理由

無料回収業者は詐欺が多く危険

国民生活センターの資料によると、廃品回収業者を利用したことによるトラブルは増加傾向にあることがわかります。

 

廃品回収サービスの相談件数
年度 2002年度 2003年度 2004年度 2005年度 2006年度 2007年度
相談件数 141 194 259 277 318 220

 

具体的な相談内容としては…

 

「無料と言っていたにも関わらず、作業後に料金を請求された」

「最初の見積もりよりも高額な請求をされた」

 

など、無料にも関わらず費用が発生したというものが多いようです。

 

業者によっては自宅まで上がり込んでお願いしていない高額品までを勝手に持って行ってしまうという事例も報告されているそう。

 

遺品整理の場合は本人が亡くなっているということから、貴重品などの保管場所が家族にとって定かでないことも多いです。

 

そのため、このような業者に遺品整理を丸投げしてしまった場合、本来手放すはずではなかったものまでちゃっかり回収されてしまった…、しかも費用も取られて…などという事態になりかねません。

 

私の父の場合は特に、以前もロストシングルの記事でも書きましたが、母は生前家計の管理を全てひとりで取り仕切っていたため、預金通帳などもいまだ出てきていない状態です。

arrow47_004ロストシングルの父を見て感じた事。配偶者の突然の死後、困らないために今できる事とは?

 

父のような状況の人はなおさら、遺品整理は自分自身ですることがベストなのです。

 

 

大切な思い出の品が見つかることも

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遺品整理は故人とゆっくり向き合う機会でもあります。

 

「お母さんこんな事してたんだ」というような、生前は知り得なかった思い出の品が見つかることも少なくないです。

 

母の場合は長年書き留めていた日記兼家計簿でした。

 

本当はお葬式の時に柩に一緒に入れてあげるべき品だったと今では思いますが、当時はバタバタでその存在に気づくのがようやく今になってからでした。

 

こういう物は遺品整理業者に頼むと、もしかしたら一括処分されてしまうものかもしれません。

 

一つひとつ「これはどうしますか?」と業者も確認はするでしょうが、父のようなめんどくさがり人間だと「もう、貴重品以外は全部持って行っていいから」などと言いそうで、結果悪徳業者につかまり貴重品さえ持ってかれてしまうという悲惨な結末になる予感さえします。

 

遺品と向き合っていくことで故人を偲ぶことは、供養にも繋がると私は考えています。




 

危険な回収業者の見分け方

遺品整理は整理業者に依頼するよりも自分で少しずつでもする方が、いろいろな面で有益であることはお話しました。

 

ですが、そうは言っても遺品の量が莫大だったり整理の期間が限られているような場合、どうしても他人の力を必要とする時があります。

 

そのような場合は、せめて不要品かそうでないかの仕分けだけは自分でして、あとは回収業者に依頼するのがベストです。

 

「どんな業者を選べば安心なんだろう」と思われた場合は、下記にあげているような業者はまず怪しいので気をつけてみてください。

 

電話や流しで無料回収を宣伝している

 

もろに我が家の父が引っかかりそうになった業者なんですが(笑)、電話やトラックを走らせながらの流しで無料回収をうたっているところは怪しいところが多いです。

 

というのも、廃品回収を行う業者というのは、市区町村による「産業廃棄物許可」の申請がおりていないと事業展開できない決まりになっています。

 

そのようなきちんと認可された業者であれば、堂々と広告をだし宣伝できるはずですが、電話や拡声器などで証拠の残らないような宣伝方法しかやっていない業者というのは、無許可の場合が多いのです。

 

きちんと登録を受けていない業者とトラブルになった場合は、その後の業者の特定が難しく、泣き寝入りさせられてしまいます。

 

逆に言えば、きちんと認可された業者であれば詐欺行為などを働けばすぐに自治体から指導が入るため、その後の営業に支障がでるため、うかつな事はできません。

 

そもそも粗大ゴミだと自治体で無料回収しているものです。

 

問い合わせや出し方などがそれぞれ決められており、そこが「めんどうだなー」と思われる理由かもしれませんが、まずはお住まいの役所などに問合せをしてみることをおすすめします。

arrow47_004福岡市粗大ゴミインターネット受付はこちら

 

住所や連絡先が曖昧な業者

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我が家にも「無料回収します」というチラシが頻繁にポストに入っています。

 

先ほど言いましたが、悪質な業者の場合、電話や流しなどの証拠の残らない形で宣伝しているのが一般的です。

 

「それなら、チラシで宣伝している業者なら安心よね?」と思うかもしれませんが、それはやや危険です。

 

そのようなチラシでは、業者の名前や住所・電話番号などの連絡先がしっかり記載されているかを確認する必要があります。

 

電話番号が携帯番号のみだったり、住所の記載がないような場合は怪しいと思ってください。

 

また、無料回収といっても、家電リサイクル法などの関係で、リサイクル時に費用の発生するものも実際あることは確かです。

 

ですが、悪徳回収業者の場合だと、リサイクル料だけ受け取って、あとは海や山に不法投棄という例も少なくないそうです。そのため、環境省もこの点にかんしては警告を出してリサイクル品にかんしては注意を呼びかけています。

arrow47_004いらなくなった家電製品は正しくリユース・リサイクルー環境省

 

処分する場合のおすすめは「まずは自治体に問い合わせ」です。

 

査定買取業者を利用するのも一つの方法

 

私は父にこの方法を勧めたのですが、遺品をリサイクルショップなどに買い取ってもらうのも、私は遺品整理の一つの方法だと思います。

 

「遺品をお金に換えようなんて罰当たりな!」と思われる方もいるかもしれませんが、その後誰かに使ってもらえる可能性を考えると、ただ廃棄処分するよりもよほど世の中の役に立つような気がします。

 

母の場合も、立派なコートや喪服などかなりの数の被服類が出てきましたが、今の私に着れそうだと思ったこの1着以外は全て、父にリサイクルショップに持って行ってもらうことにしました。

 

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その換金したお金で母の墓前に花でも備えてやれば、母は十分喜んでくれるのではと思っています。

 

今ではネットからも遺品買取を依頼できますし、自宅にまで買い取ってもらいたい物を引き取りにもきてくれるところも多いです。

arrow47_004遺品整理の際に出てきた故人の遺品はありませんか?遺品買取専門

 

また、このようなリサイクルショップでも買い取ってくれないぬいぐるみのような物も処分に困るものですが、慈善団体に寄付という方法もあります。

arrow47_004ぬいぐるみで海外支援ーワールドギフト

arrow47_004国際子供友好協会

arrow47_004ぬいぐるみ・人形・おもちゃの寄付でワクチンをーリバティー

 

私もぬいぐるみにかんしては、引越しの際にワールドギフトを利用しましたが、どこの団体もたいてい無料で引き取ってくれます。(送料は実費)

 

魂がこもってそうな人形類って処分方法に悩みますし、どこかでそれが役立ってくれるなら嬉しいものですよね。

 




 

遺品整理はただの片付けではなく、今は亡き故人の思いなどを考えるからこそ、多くの人がその方法に悩み時間がかかるのだと思います。

 

ですが、故人を弔う方法はなにもお寺でお経をあげてもらうことだけではないと思うんですよね。

 

「ちゃんと供養しなくて大丈夫かしら」なんて悩むかもしれませんが、私は物は物として自分にとって必要な物だけ手元に残して、あとは家族で納得できる方法で整理して良いと考えています。

 

ただ、そのような傷心の時につけこんでくる悪徳業者だけには注意して、それぞれが自分らしく納得できる方法で個人との思い出に区切りをつけていければいいのではないでしょうか。

 

 

 

 

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