「だいぶ実家にも慣れてきたね」
先日、義理実家に帰省した際、主人からこのように言われました。
主人と結婚して、今年で10年目。
私はその生い立ちもあって、本当に人見知りで引っ込み思案で内気で目立ちたがらず屋で…数え上げればキリがないくらいポジティブとは無縁の性格でした。
主人のご両親と初めてお会いした時も、訳も分からず緊張しすぎて、話しかけられても声も張れずに「・・・はい」などと返答するのが精一杯。
夜も間が持たないので、子供達を理由に早々と寝床についたり。
朝は朝で「化粧をしてから起きていった方がいいのかしら」「でも、化粧なんかするよりまずは朝食作りを手伝え!と思われるかしら」などと考えてもどうしようもないような気ばかりを使い過ぎ、一日の始まりの段階から疲れきってしまったり。
そんな私がここ数年前から非常に自然体で義理両親とお会いできるようになっています。
先日も、私ひとり「遅くなってすみません~」などと正午過ぎに堂々と起きてきたりと、かなり自由に過ごさせて頂いています(笑)
(これはさすがにやり過ぎた感はありましたが、連日の睡眠不足が祟ってしまい、どうしようもなかった。。)
こんな私を受け入れてくださっている義理両親の懐の大きさがあってこそなんですが、それでも私は義理両親と長男出産後に一時不穏な空気が流れているような時期もありました。
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それがどうしてここまですっかり義理実家に馴染めるようになったのか。
人見知りでどうしようもなかった私がここまで変われた原因が、今回の帰省でそれとなく見えてきた気がします。
義理実家に対してだけではない。
そういえば、ここ数年学校や幼稚園の集まりに参加しても、ママ友さんと話していても、マンションの理事会があっても、いつの間にか人見知りすることがなくなっていました。
それほど変われたきっかけは一体どこにあったのでしょうか。
人見知りの人に多い特徴とは
その前に、人見知りの人の特徴についてお話しておこうと思います。
人見知りの人というのは、主に3つの特徴を持っている場合が多いです。
1.自分に自信がない
何かにつけ自分に自信がもてない人の場合、人見知りな性格になりがちです。
というのも、そういう人というのは他人と比べた時の自己評価がすごく低いので、何事にも積極的になれない傾向にあります。
「自分なんてどうせ…」という思考回路が身についており、自分以外の人が誰しも自分より優っているように錯覚して、他人の目を見て話せなかったり、自分から話しかけることができません。
ですが、このようなタイプの人はプライドの高い人が多く、そのため常に他人が自分より上か下かを格付けしているのも特徴です。
なので、自分の先輩や後輩など、その立ち位置がはっきりしている人に対しては、意外と人見知りせずに付き合える場合が多いです。
ところが、同僚や同級生となると自分と同じ立場なので優劣がつけ難く、そのため「付き合い方がわからない…」ということから、人見知りを発症することがあります。
2.傷つきやすい
これは他人から「嫌われたくない」と思っている人の場合です。
人間誰しもそれぞれ考えを持っているので意見の食い違いなどあって当然なのですが、このタイプの人は自分の意見を否定されてしまうと自分の全人格が否定されたように思ってしまい、傷ついてしまいます。
それを避けるために、自分の意見や考えを表に出さない結果「あの人って大人しいよねー」と言われるような人見知りを起こしてしまうのです。
私も子供の頃は実母に否定ばかりされて育ってきたので、他人から自分の考えを否定されることが怖くてしょうがない時期がありました。
会話にも自分の考えを織り交ぜない方法をいつの間にか体得してしまっていて、それに気づかされたのがある会社で働いていた時の同僚から言われた一言でした。
「おひとりさんの話って、全部人から聞いた話ばかりだよね?」
これを言われた時、私は目が覚めたような気がして「自分ってこんなに自分がない人間だったんだ」と思い知らされた覚えがあります。
そういえば、私は子供の頃から「…ってお母さんが言ってたし」という発言が多かった。
自分の考えは母から否定されるので、その母の考えを自分の事のように語る癖がその頃からついてしまっていたのでしょう。
自分の考えとして発言しなければ、それを他人から否定された時も傷つかないですみます。
この同僚のおかげで、「自分の考えを持たない事の方が恥ずかしいんだ」と気が付くことができました。
3.深読みしすぎてしまう
これは相手に気を使いすぎてしまうタイプです。
「こんな事いったらどう思われるかしら」
「実は迷惑に思っているんじゃないかしら」
「本当に楽しいって思っているのかな」
などなど、相手の感情にばかり意識を向けてしまっているので、自分の思ったことも言えずに、結果人見知り認定をされてしまうことになります。
私は義理両親に対してはまさにこれを実行しすぎて人見知りをこじらせていたのですが、その理由としては「失礼があってはいけない」という思いがあったからなんですよね。
昼前まで寝ているお前が何言うか!という感じですが、ほんとここ数年前まではこういう気ばかりを使って接していました。
主人の両親ということもあって、自分なりに「立派な嫁」という印象を与えたかったのでしょうね。
要は見栄っ張りなんです。実力は昼前まで寝るような嫁なのに(笑)
なので、こういう深読みしすぎて相手に気を遣いすぎるタイプも、必要以上に自分を演じてしまうプライドの高いタイプが多いのかもしれません。
人見知りの性格をポジティブに捉えるのが克服の第一歩
Positive energy for your soul/Positive Energie for deine Seele / ranger56112
ただ、この人見知りな性格というのは、考えようによっては逆に人付き合いにおいて有利に働く場合も往々にしてあります。
自分に自信がなく控えめな人というのは、相手に謙虚なイメージを与えます。
謙虚な人というのは相手を尊重した付き合いができるので、ガーガー自分を前面に押し出してくる人よりかは「自分を立ててくれる人」という好印象がつく場合も少なくないのです。
また、傷つきやすく相手のことばかり気にしてしまう人というのは、見方を変えれば繊細で、相手に気配りができる人です。
社会に出ればこのような能力は必要とされるものなので、人見知りの性格の人ほど出世するともいわれているそう。
そのため、人見知りの人は自分のそのような部分を肯定的に捉えることが克服の第一歩になります。
引っ込み思案な自分の性格が嫌だからと、集団の中で本来の自分を偽って、テンション高く過ごしたとしても、それが自分の本性ではないのですから、どうしても無理がきて空回りした結果、逆に集団から浮いてしまうことにもなりかねません。
人見知りの自分を認め、それを表に出していれば、それに共感してくれる人は必ず現れてきます。
私もそうでしたが、「自分はおひとり様が好きなんだ!」「今の至福の時間は、ワイドショー見ながらの一人飯」などと認めてしまったら、急によそのママ友ランチなどが気にならなくなりました。
「おひとり好きってことは、結局は人見知りなんじゃない?」と思われそうですが、私は人に気を使いすぎるタイプの人見知りだったので、おひとり好きな自分を偽っていた部分があったんですよね。
本当はひとりで過ごす時間が好きなんだけどそれを知られると「寂しい人」って思われるのではないかと勝手に決めつけて、周りに合わせていることが多かったんです。
でも、無理することで余計に人見知りになっていくし、なによりしんどくて。
それが、そういう自分を認めてしまって以来、すごく人付き合いがラクになりました。
「自分に正直に生きる」というのは、人見知り克服に大切な要素だと感じています。
自分らしくいられる場所を増やす
人見知りって、誰にでもはしないと思うんです。
人見知りに悩んでいる人でも、家族や恋人・親友の前だったら平気っていう人も多いのではないですか?
そのような相手というのは、どのような人であるかが自分の中で良くわかっているから人見知りをしなくて済むんですよね。
素の自分でいられるんです。
それは相手も自分の事をどんな人か理解してくれているという確信があるから。
なので、あまり親しくない人に対して人見知りをしてしまうという人は、相手がどんな人であるかを知ろうとする事が大切です。
そのためには、相手に自分がどんな人であるかを知らせることも必要になってきます。
自分が相手の事を良くわからないから人見知りしているのと同様に、相手もあなたの事が良く分からないと付き合い方も分からないのです。
私はこのことに気づいてから、初対面の人にはなるべく相手よりも早く自分から話しかけるようにしています。
話していく中で自分という人間も分かってもらえますし、「この人とはどの程度まで付き合えるかな」という距離感もわかるようになってきます。
自分から話しかけた方が、早く相手がどういう人かを知れて安心できるというのがあるんですよね。
相手があまり好意的でなければ、尚更自分を出しやすいチャンスです。それ以上嫌われないだろうという確証が持てますから(笑)
義理両親とは長男出産後いざこざがありましたが、これを境に私は両親の前で素の自分でいられるようになりました。
これ以上落ちることはないという自信があったからです。
「気もきかないこんな嫁なんです」という自分を認めて接していたところ、いつしか会話も自然にできるようになり、私のワイドショー好きが功を奏し、舅とプーチンさんの話題で盛り上がる(政治ネタ実は結構好きなんです 笑)など一気に打ち解けられられたように思います。
今まで自分に無理して義理両親と接していた時期は一体なんだったんだろう…と思えるくらい。
おそらく、両親も私がどういう人なのかよく掴めていなかったのでしょう。それゆえ、接し方がわからなかったんだと思います。
相手にどう思われているかを気にするよりも、自分はこんな人だと認めてさらけ出し、相手を知るように努力すれば、必ずや人見知りは克服できます。
自分を出せる場所が一つできれば、その場所はどんどん増えていきます。
私の場合、義理両親と知り合って10年かかりましたけど…。
人見知りは治すものではなく治るものです。
時間はかかるかもしれませんが、まずは日々できることから初めてみませんか?
福岡市在住。年の差3兄弟を育てています。
次男が知的境界域の自閉症スペクトラム(ASD)です。
発達障害のこと、子育てのこと、趣味のビュッフェ巡りや旅行について書いています。
社会福祉士です。
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