海賊遊覧船みらいに乗ったあとは、九十九島水族館「海きらら」にも行ってきました。
同じく九十九島パールシーリゾート内にあります。
ただ…
水族館って、発達障害児にとってはなかなか敷居の高い施設だと思うんですよね。
次男(自閉症スペクトラム)は、その特性からなかなか細かいこだわりを持っているのですが、中でも「人ごみ」「騒音」「明るさ」などにとても敏感です。
あ、そうそう。次男は海洋生物も苦手だった(笑)
そのため、それらの要素を兼ね備えた水族館という場所では、これまでの経験上、次男とのあまり良い思い出がないのです。
水族館内の暗闇が怖くてワーワー言いながら駆け抜けたり。
水槽の魚と目が合ってパニックになったり。
「なぜお前は水族館に来た」と言いたくなる反応しかしない次男ですが、それでも家族で水族館に行く理由は「長男が行きたがるから」です。
いや、次男も「ぼくも行きたい~!」とは毎回言うのですけどね。行ったら行ったでなにかと大騒ぎしてしまうというだけで。
そんなこんなで、この日も長男たっての希望で海きらら水族館に行ったのですが、なんとこんな次男でも楽しめるスペースがあり、思いのほか家族みんなで楽しく過ごせてしまいました。
発達障害児の特性はそれぞれ違いますので、すべてのお子さんに合うかどうかわかりませんが…。
我が家としては、発達障害児でもなかなか過ごしやすい水族館だったと感じたので、海きららについて体験レポートさせていただこうかと思います。
海きらら水族館ってこんなところ
海きらら水族館のエントランスを通ると、まず目に飛び込んでくるこちらの壁面。
館内の様子を示しているのですが、海きららでは九十九島の生き物を中心に展示されています。
地下1階から地上2階までの建物で、館内はそれほど広くはありません。
カメや…
イルカなども見れるあたり、多くの水族館と様子は変わらない感じです。
※2階のイルカショーは、場所によってはかなり濡れるらしいので要注意とのこと
(次男が観覧拒否だったため、実際にショーを見学した主人と長男情報による)
ただ、次男と駆け足ながらも水族館を見て回っているうちに、海きららの特徴もみえてきましたので以下にご紹介します。
生き物を間近で見れる場所が多い
一般的な水族館では、生き物の多くが水槽にはいった状態で見れるようになっています。
ですが、海きららでは水槽以外にも、写真のように至近距離で生き物を観察できる場所があちらこちらに設置されていました。
普段、海の中に潜らないと見れないような魚介類が間近で見れるというのは、新鮮でとても楽しいものです。
が、写真にあるように「水の中へ手を入れるのは厳禁」という表示があるので、触って楽しむことはできません。
(こういう視覚的な配慮は、次男のような子にも分かりやすくてすごくありがたい)
でっかいイソギンチャクも、泳いでいる珍しい魚も近くで見れるのでワクワクします。
ただ、エントランス近くにある「タッチングウォッチング」というコーナーでは、実際に生き物を触って観察することができます。
また、海きらら水族館では「お食事かんさつ水槽」にて魚のえさやり体験もできます。
私たちが行った時には餌はスッカラカンだったのですが、ここにある専用の餌を…
こちらにいる魚(メジナやイシガキダイなどだそう)にあげることができます。
人が近づくだけで、ここの魚はめっちゃ寄ってきます。
次男は「こわい~!」と駆け抜けて行きましたが、生き物へのえさやりとか大好きな長男はえさがなくて残念そうでした。
こどもひろば「あまもば」で次男の機嫌が回復!
魚や暗闇などが続く水族館内で、次男の機嫌もそろそろ限界に達しようかとしていた頃、こどもひろば「あまもば」を発見しました。
2階の展望広場近くにあります。
部屋の中は明るく…
遊具スペースがあり、次男のご機嫌は一気に回復しました。
ということで、ここからしばらくは主人と長男・私と次男で別行動をとることに。
あまもばでは、遊具スペースの他にも…
パソコンコーナーがあり、ここでも次男がハマって遊んでいました。
海の危険生物情報などもみれるのですが、次男が興味を持っていたのはパソコン上でのぬり絵。
マウスを使ったのは次男にとってこれが初めてでしたが、一緒にやっているうちに、ここでの数十分でクリックとドラッグ&ドロップの操作をマスターしました。
家ではパソコン操作ってあまり(というか絶対)させたくないものですけど、こういう子どもスペースでパソコンを使えるのはとてもありがたいものです。
あまもばでは他にも、折り紙やぬり絵(紙)・積み木や工作など時間無制限でいろいろと遊べます。
次男のように、その特性からなにかと苦手なものが多い子の場合、水族館のような施設では最終的に行き場所がなくなってしまうケースも多々あります。
ですが、こちらのあまもばのような場所がひとつでもあると、子どもが自分のペースで思い思いに遊べるので、親としては非常に助かりました。
おかげで長男もゆっくり館内をみれたようですし。
ただし、あまもばは託児所ではないですので、お子さんだけ置いて保護者はどこかに行ってしまうなどはできませんのでご注意ください(飲食も不可でした)
「真珠玉出し体験」は小学生以上におすすめ
あまもばの近くでは、真珠の玉出し体験が行われていました。
「やりたい!」という長男の申し出により、主人と私がバトンタッチして、今度は私と長男ペアで行ってきました(次男はこの間もずっとあまもばに滞在中…)
九十九島はその地形から真珠養殖も盛んですが、そんな地元で育てられた真珠を実際にアコヤガイから取り出す体験がこちらでできました。
1回600円で、取り出した真珠はお持ち帰りできます。
まずは、席につくと貝をあけるヘラとピンセット・ビニール手袋が準備されます。
係のお姉さんが貝をたくさん持ってきますので、その中から自分で好きなものを選びます。
貝のカラが意外と硬いので、自力で開けられない場合はお姉さんが手伝ってくれます。
開けた後は、身の中から真珠を探す作業です。ほら!ほら!そこにあるよ~!
無事、真珠ゲット!
取り出した真珠は、このように袋に入れて持ち帰ることができます。
別途、追加料金を支払えば、ストラップやアクセサリーに加工もしてくれます。
真珠には、ローズやゴールドなど数種類の色がありますので、「何色の真珠が出てくるかな~」などと子どもと話しながら玉出し体験をするのも楽しいかと思います。
海きらら水族館の料金は?割引は?
※平成29年8月現在
海きらら水族館の料金は上記のようになっています。
療育手帳の提示で、該当児童と付き添いの大人1名は無料になりました。
また、遊覧船を利用した場合は、そのチケットを提示することで「大人210円引き」「小人100円引き」になります。
団体割引の最少人数が15名以上なので、夏休みを利用して家族・親戚一同で訪れるなどするとお得に利用できそうですね。
※平成29年8月現在
また、駐車料金は時間毎の加算となってはいるのですが、九十九島パールシーリゾート内のショップで買い物をしたら駐車料金割引券をもらうことができました。
なので、駐車料金にかんしてはそれほどネックにはならないかと思います。
海きららは体験型の水族館
(この日は、期間限定の金魚展もやっていました)
海きらら水族館は、「体験型」の展示物・施設が多いというのが一番の特徴だったように感じました。
ただ見て回るだけではなく、実際に触れる・体験できる…、そのようなエリアがたくさんあることで、子どもも飽きずに過ごしやすいのだと思いました。
あまもばのようなスペースは、個人的には他の水族館でもぜひ取り入れてもらいたい!
発達障害児だけのことを考えるなら、苦手な場所には行かないという選択肢だけでよいのですが、我が家のようにきょうだい児がいる場合は、どちらの希望も叶えてやりたいというのが親心です。
水族館が好きな長男と苦手な次男。
でも、そんな時に次男のような過敏な子でも落ちついて過ごすことができるあまもばのような場所があるだけで、発達障害児のいる家族はとても助かります。
長男も次男も大満足できた海きらら水族館、ぜひまた来たいと思います!
【九十九島水族館 海きらら】
場所 | 九十九島パールシーリゾート内 |
電話 | 0956-28-4187 |
料金 | 大人:1,470円
小人:730円 ※障害者割引・市民割引など有り |
営業時間 | 年中無休
【3月~10月】9:00~18:00 【11月~2月】9:00~17:00 |
公式HP | 九十九島水族館 海きらら |
福岡市在住。年の差3兄弟を育てています。
次男が知的境界域の自閉症スペクトラム(ASD)です。
発達障害のこと、子育てのこと、趣味のビュッフェ巡りや旅行について書いています。
社会福祉士です。
コメント