最初に言っておきますが、私は姑の事を決して嫌っているわけではありません。
たしかに、「自分と合わない部分」「苦手な部分」というのが無いわけではないのですが、それは姑に限らず友人・知人含め、それはどんな人にも当てはまるような部分です。
自分の中にも嫌いな部分があるように、どのような人でも完璧な人っていうのはいないはず。
それを踏まえて今回はお話するのですが、世間一般では姑を嫌いな嫁というのが大半を占めているように思います。
嫁いだ友人たちの話を聞いていても、姑の「あそこが嫌い」「ここが嫌」など、出てくる出てくるネタの宝庫。
ですが、どうしてこうも姑と嫁というのは相容れないものなのか。
たしかに、姑とうまくいっているという嫁も世の中には存在しているようですが、絶滅危惧種的な少なさだと思っています。
(私の友人関係の中でも、たった一人だけそういう人がいます)
いろいろ思いを巡らせるうちに、嫁が姑を嫌いになる3つの理由が見えてきました。
そこで今回は、その理由とうまく付き合っていく方法についてお話していこうと思います。
価値観を押し付けてくる
以前、産後の数日間を姑にお手伝いにきていただいた話を書きましたが、多くの姑が嫁に自分の価値観を押し付けることで、嫁に嫌われている事が多いです。
「お風呂から上がったら白湯を飲ませないと」
「抱きぐせがつくから抱っこはすぐにしたらダメ」
「オムツは1歳ではずさなきゃ」
など、出産前のプレママ教室などで現在の育児法を学んでいる嫁にとっては、こんなトンデモな内容の事をさも正論のように姑から言われてしまうのが関係悪化の原因の1つといえます。
(育児論は日々進化していますからね)
「でも、今の育児はですね…」などと言い返せば「生意気な!」と姑に反発される嫁のストレスは計り知れません。
また、家事の仕方など日常生活面においても姑世代と嫁世代ではさまざまな格差があります。
世代間というよりも、どのような家庭で育ってきたかという生育環境の問題の方が大きくかかわっているのかもしれません。
「食事時にテレビをつけるかつけないか」
「お風呂は食事の前に入るか後に入るか」
「掃除機は毎日かけるかかけないか」
こういうものはどれが正解というのもなく、その家庭ごとの慣習があるものです。
ご主人とは縁あって一緒になっているので、生活面その他もろもろ自分とある程度価値観の合う人なはずですから、一緒に生活していてそれ程ストレスがないのも当然のこと。
ですが、姑はそういうステップを踏まずにある日突然家族となった他人です。
生活様式など合わない面があるのも仕方のない事。
そんな姑とうまく付き合っていくには、自分が姑のことを「どこまで許容できるか」によると思います。
姑の態度を改めようとするのは、自分が自分の生活を変えられないように無理な話です。
「姑がああは言うけど、育児にかんしては譲れない」という方なら、姑のアドバイスを聞き流すしかない。何と言われようが自分の信念を貫くべきです。
生活面でどうしても合わない部分があるなら、なるべく接する頻度を少なくするようにするなど、自分のストレスにならない限度を決めておくと良いと思います。
同居している嫁であれば逃げ場はないので、「どうしても我慢ができない!」という部分にかんしては、姑にはっきりと自分の意思を伝えるべきです。
遠慮していては姑としても嫁がどのように思っているかはわからないですし、言いたいことを言い合える仲になったところ関係が改善したという話も聞きます。
まともな姑だったら歩み寄ってくれるはず。
それでも自分の価値観だけを押し付けてくる姑ならば、関わらないようにするのが一番です。
孫・嫁差別をする
「長男の嫁と私に対する態度が違うのよねー」なんて思っている嫁のみなさん。私もこのように感じた事、何度かあります。
私は孫(我が家の息子たち)に対して、別の孫との扱いの差を感じた経験があるのですが、こういうのも嫁としては良い気分がしないものです。
私の場合、義理実家を訪れた際に何気なく部屋に置かれていた写真に目がいって気付いたのですが、そこには別の孫がおもちゃを持って微笑んでいる写真があって、その脇に「いつもおもちゃありがとう」という嫁からの手紙がくっつけられたものが飾ってありました。
我が家はそのようなおもちゃを子供達にいただいたことはかつてありません。
一瞬すごく落ち込んだ気分になりましたが、よくよく考えた結果、これは私に否があるのではないかと思うようになりました。
というのも、その別の嫁は義理実家に事あるごとに孫の写真集や手紙などを頻繁に送っています。ものすごくマメなんです。
一方、私はまったくそのようなタイプではないため、たまに運動会などの写真を数枚送る程度。
これだけ嫁からのかかわり方に差があれば、当然姑としては擦り寄ってくれる方が嬉しいはずです。
また、その嫁の手紙など読んだこともありませんが、仮に「うちの子、こんなことができるようになりました」「今こんなことにハマっています」などという手紙が姑のもとに届けば、「じゃ、あのおもちゃ送ってやろうかしら」となると思います。
こう思った理由は、「最近、次男が絵を書くのが大好きで…」と何かのついでに話した後、しばらくしたらお絵描き帳が姑から送られてきたことがありました。
姑が孫・嫁差別をすると感じている方は、1度ご自分の姑への関わり方を見直してみるのもいいかもしれません。
ただ、差別されることも決して悪いことばかりではなくて、私のように人から干渉されるのが好きでない人にとってはこのようなドライな関係の方が良い場合もあります。
孫を差別しているというのは気になる点ですが、視点を変えれば「自分の趣味に合わない物を送ってもらえなくて助かる」という見方もあります。
現に、この別の孫は、小学校入学前に姑オススメの超軽量・格安ランドセルを勝手に贈られたようでした。
(ランドセルは自分で好きなものを選びたかった私としては、正直助かったと思いました)
自分自身の中で姑との距離感をどの程度持ちたいかによって、またそれをどう考えるかによって、孫・嫁差別はそれ程気にならなくなってくるのかもしれません。
息子(主人)の事で嫁と張り合ってくる
これにかんしても産後の話の件で書きましたが、姑にとって息子はいつまでも息子なんだと思います。
自分の息子が嫁の味方をしていれば、姑としては面白くないはずです。姑といえど女ですので。ヤキモチも焼くと思います。
ですが、それを理由に息子に入れ知恵をして嫁を邪険にしたり嫌がらせをしてきたりすると、嫁の立場としてはたまったものではないですよね。
ただ、これにかんしては私も息子がいる身で、いずれは姑になる可能性があることを考えると、姑の気持ちも理解できなくはありません。
今の自分の子ども達をみていて、これだけ「おかあさん。おかあさん」と寄ってきてくれるお母さん大好き星人たちが、成長し「結婚したい人ができた」と彼女を連れてきたらどんな気持ちになるだろうか…と。
立派に一人前になってくれたと嬉しい半面、自分からは離れていってしまうんだなという寂しい気持ちにもなると思うんです。
そんな気持ちを息子の結婚前からふつふつと溜め込んでいたであろう姑が、嫁の産後に「そんなに手伝ってやったら癖になる!」と息子である主人をたしなめたからといって、私は一概に姑の発言を責められないのではないかと思うようになりました。
もちろん、この発言は嫁にしてみれば気分を害するものですが、姑もついうっかり出てしまった一言だったかもしれない。
心の中ではどう思ってようが自由です。私もそうですし。
ただ、大人の対応ができなくなる程の姑の息子への気持ちを考えると、私も他人事ではないなと思いました。
息子のことで何かと張り合ってくる姑をお持ちの方は、ここはちょっと姑目線になって考えてあげると、意外と腹も立たなくなるように感じます。
姑はきっと寂しいんです。
今ご主人の嫁はあなたなので、姑が何かとご主人の世話を焼きたがったりしてうっとうしいと思う方は、表面上だけ姑のご好意としてありがたく対応しておけば姑も満足すると思いますよ。
このように3つ、嫁が姑を嫌いになる理由と付き合い方を考えてきましたが、両者の関係がうまくいくようにするには、「互いに気を使い過ぎないこと」ではないかと思います。
本音で話し合える関係性を築くのは簡単なことではないですが、「自分はこういう人間なんだ」ということを姑に理解してもらえるだけでもラクになります。
私も結婚当初はすごく緊張していましたけど、最近では素の自分を出すようになってから、随分と姑との関係が負担にならないようになりました。
ついつい自分の感情面ばかりに目が向きがちですが、姑がそのような言動をする理由も考えてみることで、お互いのベストな付き合い方が見えてくるのではないかと思っています。
福岡市在住。年の差3兄弟を育てています。
次男が知的境界域の自閉症スペクトラム(ASD)です。
発達障害のこと、子育てのこと、趣味のビュッフェ巡りや旅行について書いています。
社会福祉士です。
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