きょうだい児の長男が姑から「我慢を覚えるべき」と言われた理由について考えてみた。

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Kids Beach Sunset / 64220437@N03
 

「あの子はもうちょっと我慢というものを覚えさせた方がいいんじゃない?」

 

我が家の長男は小学1年生ですが、先日両親と話していた主人が長男についてこのように言われたそうです。

 

理由は、先日帰省した際の長男の態度について。

 

ご両親から長男と次男にとあるプレゼントをいただいたのですが、その時の長男の様子がそれほど嬉しそうではなかったとのこと。

 

それ故、ご両親は私たちが長男に物質的に豊かな生活をさせ過ぎているのではないかと思っているようで(たとえばおもちゃなど言えば買ってもらえるような環境)、もう少し我慢をさせるようにすべきと思われたようです。

 

先に言っておきますが、我が家はごくごく普通のサラリーマン家庭で、特に裕福でもなければ極貧というわけでもありません。

 

ですが、長男に誕生日やクリスマスなどのイベントでもない限りは、日常のスーパーへの買い物時でも商品の90%がおもちゃのようなお菓子を欲しがっても「今日はそれを買う日ではない」と言って買い与えていないくらい、我が家は子供に対して物を与えていない方だと思っています。

 

が、一方で、長男は自閉症スペクトラムと診断されている弟のきょうだいということで、日ごろからの接し方は特に注意を払っているものの、もしかしたらそれが「わがまま=我慢ができない」という様子に第三者からみればうつってしまうのかもしれない…という思いがよぎりました。

 

そこで、今回は長男がこのように「我慢を覚えるべき」と言われてしまった理由について親の立場から考えてみました。若干愚痴のような内容です(笑)

 

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きょうだい児の長男はそもそも日頃から我慢をしている

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弟である次男には発達障害があり、現在自閉症スペクトラムと診断されています。

 

強いこだわりと癇癪が特徴としてあるのですが、この弟である次男と長男の関係については以前も記事に書きました。

arrow47_004「発達障害児」と「きょうだい児」を一緒に育てる上で注意すべきポイントとは。

 

最近の長男は、次男のそのような特徴もしっかり理解しており、次男が暴れそうになると先に気をきかせてなだめたり、物事を教えようとしてくれたりするようになりました。

 

まだ小学1年生なので、それが逆に次男の火に油を注ぐ結果になることも多いのですが、長男なりに気を使ってくれている様子が私にはいつも痛いほど分かっています。

 

ですが、親としてはどうしても手のかかる次男にばかり構う時間が多くなるのも現実でして。

 

次男がちょっと言葉を発すれば「すごいねー!」と大げさに褒めたり、次男のすることにかんしてはどうしても大目に見てしまう事も増えます。

 

私としては、このこともしっかり踏まえた上で、長男にも同様に接していたつもりだったのですが、ある日から長男が…

 

「弟ばっかり褒められてずるい…」

 

と言うようになったのです。

 

この長男の発言から、私は長男がいかに自分に無理をして頑張っていたかを思い知らされました。

 

 




 

 

長男を分かりやすく特別扱いしていたのが原因なのか…

きょうだい児の心の闇というのは、このようなきょうだい間の親からの愛情の差が生み出すものだと私は思っています。

 

それはたとえ親が平等だと思って接していた場合でも、受け止める本人自体が「差別されている」と感じれば、平等な愛情ではないのです。

 

それ故、私は日頃から特に長男は何かに付け特別扱いするよう心がけています。

 

現在も約束しているのですけど、今度長男の小学校が休みで次男が幼稚園という平日があります。

 

その日の過ごし方について、長男には「弟くんには内緒だよ」ということで、一緒に映画を観に行こうと話しています。

 

やはり、長男にとっては日頃から弟がお母さんを独占してしまっているという感情があるので、このように母親と二人だけで出かけられるという事自体がすごく嬉しいことのようです。

 

それ以外にも、弟もいる普通の日常においても、次男が比較的落ち着いてひとり遊びをしている時などは、私は長男と一緒に遊んであげるようにもしています。

 

そうやって私と長男が楽しく遊んでいると、その様子を見た次男が途中から一緒に混ざってくるのですが、そこで次男も一緒に3人で遊ぶことで、長男にとっては「自分とお母さんの遊びの中に弟を入れてやった」という優越感が出るようで、その後も次男に優しく接してやれるようなのです。

 

こういう関わり方をしているからか、長男はたまに次男への愚痴をこぼすものの、基本的に明るく根に持たない性格で、非常に弟思いです。

 

このような無邪気さが、もしかしたら実家などでは我慢しらずの奔放さとして捉えられている可能性もあるのか…とも考えていました。

 

別の孫の反応と比較される

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主人のご両親には我が家の子供達と同年代の孫が他にもいるのですが、そちらの孫との反応を比較されています。

 

話を聞くと、別の孫にプレゼントをあげた時は大喜びするのだそうで、その理由を「あの家庭は事情により経済的に豊かでないから」とご両親は思っているようです。

 

家計に余裕がないので日頃から物を与えられていない→ご両親からのプレゼントに喜ぶ…という構図がご両親の中にはあるようです。

 

一方、我が家の長男にかんしては、別の孫の家庭とは逆の理由でプレゼントに対する感動が薄いと思われているようなのですが、これにかんしては私としては別の理由を疑っています。

 

それは、あげているプレゼントの内容に差があること

 

ご両親は私がそれに気づいている事は知らないでしょうが、私はその孫の嫁とも実は仲が良く…。

 

そちらの孫には、某有名おもちゃメーカーのブロック一式や、完成品が子供の背丈ほどあるパズルなどをプレゼントにあげています。

 

我が家は塗り絵です。

 

私はこのような差を付けられていることはずいぶん前から知っていました。

 

ですが、これで良いと私は思っていたのです。

 

ランドセルの記事でも書きましたが、私は主人のご両親とは盆・正月くらいしか顔を合わせず、手紙や孫の写真などもワンシーズン毎くらいにしか送らないような関わり方しかしていないため、マメな他の嫁と差を付けられても仕方がないと思っていたのです。

arrow47_004ランドセルは人気で選ぶと失敗する?男の子におすすめの我が家の選び方とは

 

やはりちょこちょこと連絡をとってくれる方がご両親としても可愛がり甲斐があるでしょうし、逆に言えば私のような筆不精な嫁の場合は、ご両親としても孫にどんなプレゼントをすれば喜んでもらえるのかリサーチしにくいものだとも思うのです。

 

ただ、私としてはあまり深入りしすぎた関係というのはお互いの嫌な面も見えてきて後々トラブルになりかねないと思っているので、正直今くらいの距離感が程よいと感じています。

 

これは出産後のお手伝いに来てくれた姑とのトラブルの一件から学んだことです。近すぎると関係は悪化しやすいもの。

arrow47_004【妊婦さん必見】産後のお手伝いに来てくれた姑にイライラする3つの原因と対処法とは?

 

話は逸れかけていますが(笑)、ご両親の言う「他の孫は大喜びするのに我が家の長男はあまり喜ばない」という比較は、そもそも比較の対象にならないような気がしてなりません。

 

我が家の長男もブロックもらえれば果たして反応はどうだったのか…と意地の悪い事を考えてしまう私がいるのも事実です。

 

もちろん、頂けるプレゼントに難癖をつけるつもりなど毛頭ないのですが(子供の事を思って贈っていただいたプレゼントはいただけるだけ有難いと思っていますし)、正直な話、私の実父からラジコンをもらった時の長男は大喜びしていました。

 

子供って正直なのでそんなものではないのか…と思ってしまうのですが。

 

ただ、ものすごくできた嫁なら、どのようなプレゼントをもらっても必ず喜ぶようにと子供に言って聞かせているかもしれません。

 

ですが、私には子供に喜びを強制することはできない。

 

子供の感情はコントロールすべきではないんです。

 

嬉しい時は嬉しいと思って欲しいですし、感情をどのような方向であれ抑圧するということは、きょうだい児として長男に接している日々の自分の行動と矛盾する行為だと思っているからです。

 

ただ、今回の出来事で長男に対してしておかなければならなかった私の落ち度についても発見することができました。

 

 




 

 

私の躾がなっていなかったという結論に達した

義理両親の「長男には我慢をさせるべき」という思いは、そもそも我が家の子育て観・経済環境を正しく理解していただけていないという勘違いが根底にあるように思います。

 

「我慢」をいうものをご両親はおそらく「物質的な我慢」と捉えており、私は最初これを主人から聞いた時はきょうだい児ゆえの「精神的な我慢」と解釈してしまい、当初理解に苦しみました。

 

これ以上、長男に何を我慢させる必要があるのか…、と。

 

ですが、ご両親の考えているであろう「我慢」は、すでに長男にはできており、先述したとおり私もそのように育てているつもりです。

 

そのため、結論としては「長男に我慢をさせる意味がない」と私は思っているのですが、今回の件で大切なのはこの問題ではないと気づきました。

 

それは、「長男のいただいた物に対する扱い方」が礼儀に欠けていたということ。

 

今回いただいた塗り絵が長男にとってはそれほど喜ぶに値するものではなかったのかもしれません。もうそれは仕方がないことです。喜べないなら無理して喜ぶ必要はなし!と私は思っています。

 

ですが、いただいた物は大切に扱わなければならないという事を私は長男に教えていませんでした。

 

これは長男のもともとの性格もあるのですが、長男は物の扱いが非常に雑です。

 

周囲の話を聞いていても、男の子はたいていこのようなものだという認識があったので私もそれほど気にしていなかったのですが、プレゼントなどの頂き物にかんしては話が別です。

 

たとえそれほど興味が無いものであっても、丁寧に扱い、すぐにしまうという事を私がさせなければなりませんでした。

 

おそらくこのような点もご両親としては気にかかった部分で、そのため主人に話があったのでしょうが、今回の件では最終的には私の躾のあり方についてのご指摘だったような気もしています。

 

長男がきょうだい児であるということで、ご両親からの「我慢を覚えるべき」というお言葉に過敏に反応してしまった私ですが、長男が他の孫とのプレゼントの差に気づいていない事がせめてもの救いだとも思っています。きょうだい児ゆえ、長男は「差」というものに敏感になっているところがありますので。

 

ただ、今回のこの問題、私の中では非常に解決が難しく感じています。

 

単なる躾の問題だけでなく、子供の喜びの表現とはどうあるべきなのか。

 

「あるべき」とか考えている時点でおかしいのかもしれませんが、小学校低学年であれば自然体で喜びを表現するのも悪いことではないような気もするのですがね。。。

 

長男にとって祖父母というのはそれぞれ(父側・母側)いるわけで、そのそれぞれが違う価値観を持っているため、両者と接する長男が感情を使い分けするのは到底無理ですし、する必要もないと思うのです。

 

私にできることは、いただいた物への敬意の払い方を徹底させることくらいでしょうか。

 

また胃が痛い日々が続きそうです。

 

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