我が家の次男は現在4歳。発達障害があります。
診断名は「自閉症スペクトラム」です。
私自身、次男の成長を見守ってきた中で「これは定型発達の範囲内じゃないだろうか」「いや、この子は何か違う」というような葛藤を繰り返しながら過ごしてきました。
次男には強いこだわりや癇癪があるのが特徴です。
発達障害児が持つ強いこだわりへの対処法。パニックを回避する我が家なりの接し方をご紹介します。
ただこれは、一概に自閉症スペクトラム児だからと一括りにできるものではなく、同じ診断名がついていても、その持っている特徴というのは個人によりさまざまです。
それが発達障害というものをやっかいにしている理由のひとつだと思うのですが、特徴が千差万別ゆえに「我が子は本当に発達障害なのだろうか…」と親としては思い悩むんですよね。
私もネット検索をしまくっては、同じように悩む方のブログを読んだり、実際お子さんが発達障害と診断されている方の情報を得たりしながら一喜一憂していました。
ネットの情報でお子さんの発達障害を確定することはできません。
ですが、親が何か少しでも我が子の様子に違和感を感じた時は、まずはネットでの情報をもとにしてお子さんの状態と照らし合わせることは、発達障害に気付くきっかけにはなります。
発達障害と診断されても、その後の療育を受けるまでには手続きなどでかなりの時間を要します。(これは後々の記事で詳しく書く予定です)
その間も子供は成長しているわけで、お子さんに発達障害の可能性があるならば、なるべく早い段階からその子にあった教育を受けさせる事が大事です。
私自身、次男が発達障害と判明するまでは、他の方の成長記録などがとても役に立った経験があります。
そこで、来年度から次男が市立の療育園に転入するのを機に、これまでの成長記録を4回に分けて綴っていこうと思います。
成長の仕方やスピードは個人差があるので、次男と同じような成長をたどっているお子さんがいたとしても、必ずしも発達障害とは限りません。
気になる事は必ず医療機関や行政に問合せをされてください。
参考 福岡県内の発達障害などの診断を行っている医療機関リスト
出生~3ヶ月まで:おとなしく良く寝る子だった
■とにかく良く寝る子
次男は予定日より9日早く、3012gで生まれてきました。
また「発達障害のある人は頭が大きい」という話もありますが、次男が生まれた時の頭囲は34cm。
そこそこ大きい方で、妊娠中のエコー検査の時にも医師から「頭が大きすぎて画面に入りきらない」などと失礼なことを言われていました(笑)
そんな次男ですが、生まれてから3ヶ月くらいまではとてもおとなしく育てやすい子でした。
ほとんど泣くこともないし、ほっておけばいつまでも寝てしまうので、夜中にわざわざ起こして授乳していたほどです。
この「新生児期に大人しい子」というのも発達障害児の特徴としてあるようですが、我が家の次男は3ヶ月に入るくらいまでは今では想像できないような大人しい赤ちゃんでした。
■ハンドリガードを始める(2ヶ月)
ハンドリガードとは、新生児の赤ちゃんが自分の手の存在に気づいて、それを掲げたり眺めたりする動作のことです。
自己認識のひとつだと言われていますが、発達障害のある子供にはこのハンドリガードが見られなかったという話も良く聞きます。ですが、我が家の次男はしっかりやってました。
■指吸いを始める(3ヶ月)
ハンドリガードを初めてまもなく、指を吸うようにもなりました。
この辺りまでは育児本にも書かれているような定型発達の様子をみせていたので、私も我が子に発達障害があるとは思ってもいませんでした。
■首がすわる(3ヶ月)
これも標準的な発達具合でした。
この頃にはニコニコ良く笑うようになっていたし、100日の記念撮影なども終始ご機嫌で今よりずっとやりやすかった覚えがあります。
新生児期って良く分からない理由で赤ちゃんがグズったりで結構大変な時期なんですが、次男の場合はこの時が一番ラクだったかも?と思えるくらい、とても扱いやすい赤ちゃんでした。
4ヶ月~7ヶ月:おとなしい子が良く泣く子に
■良く泣くようになる(4ヶ月~)
4ヶ月に入るあたりから、次男は頻繁に泣くようになってきます。
遊び飲みも始まったり、夜中あれだけ寝ていたのがなかなか寝なくなったりと、徐々に育児が大変になってきた頃です。
夜中も頻繁に起きるようになってきたので、授乳の感覚も短くなり、体重がどんどん増えていった時期でもあります。
■母が近くにいないと泣くように(5ヶ月)
人見知りのような反応が始まりだしたのが5ヶ月の頃でした。
これは4ヶ月頃に行われた「保健婦さんの家庭訪問」で言われたのですが、次男のこのような様子をみて「成長が早い子ね」とこの時は言われました。
私がちょっとそばを離れるだけでも泣き出したりしていたので、私の疲れも徐々に貯まり出していった時期です。
今思えば、次男は自閉症スペクトラム児でもかなり視覚優位なタイプのようなので、この頃からすでに目からの情報を得る能力に長けていたのかもしれません。
■ベビーカーを嫌うように
この頃の次男はベビーカーに乗るのを嫌っていました。
そのため、ほとんどの外出を抱っこ紐で行っていたのですが、母が近くにいないと泣く子でしたから、抱っこ紐の方が本人が安心だったのでしょうね。
この頃の次男の体重は7kgちょっと。
抱っこして買い物などは大変でしたが、抱っこしていると大人しかった記憶があります。
■寝返りを始める(6ヶ月)
一般的には5ヶ月頃だといわれている寝返りですが、次男は6ヶ月でできるようになりました。
これも「何ヶ月までにできないと問題が…」などというものでもないと私は思っているのですが、3ヶ月で寝返りしたという話もあれば、9ヶ月でやっとできたというケースもあるようで、寝返り自体が何か問題に繋がるものでもないような気がします。
実際、次男は6ヶ月という標準的な時期に寝返りをマスターしましたが、現在発達障害の診断を受けてますし…。
■離乳食を始める(6ヶ月)
離乳食開始の時期は、一般的に生後半年からと言われていますよね。
第二子の場合だとその時期も適当になるママさんも多いようで、「うちの子もう8ヶ月なんだけどまだ離乳食始めてなくて」なんていう幼稚園ママさんもいたりしました。
我が家はきっちり6ヶ月から始めましたが、次男の離乳食への食いつきは上々で、飲み込むのも上手でしたし「やはり二人目はラクだわー」なんて思っていた記憶があります。
8ヶ月~1歳まで:人見知り・後追いがはげしく
■ますます寝なくなる(4ヶ月から継続中)
新生児期を終えた次男は、その後しばらく寝ない時期を過ごします。
お昼寝をしても小一時間もしたら目を覚ます。
夜中もちょこちょこ起きるようになったので、私は慢性寝不足状態に。
発達障害児は睡眠障害というものあることを後に知ったのですが、この頃の次男の様子は「一般的な赤ちゃんだ」という私の思い込みがあったので、この夜中に何度となく起きるのも普通の事だと思っていました。
むしろ、新生児の頃に寝っぱなしで起きなかった時期を心配していたくらいです。
■腹ばいで前進するように(8ヶ月)
8ヶ月を過ぎた頃から、次男はズリばい(腹ばいで前進)するようになりました。
人見知りがますますはげしくなっていた時期で、帰省先での主人の両親から抱っこされるのも嫌がったりと、お母さん大好きが全開の時期でした。
■後追いが始まる(9ヶ月)
ズリばいを習得してまもなく、次男は私の後ばかりを追い回すようになりました。
この後追いは長男の時もひどかったですし、トイレ中に乱入されるなど経験済みだったので、これも特に疑問に思うことなく当時は過ごしていました。
ですが、次男の場合はこの頃から徐々に癇癪のひどさが露呈し始めた時期でもあり、泣き方が激しいので、私がほとほと疲れていた時期でもありました。
■指差しを始める(10ヶ月)
この指差しというのは、子供の発達障害を見極める上で一つの指標になりますよね。
発達障害がある子というのはこの指差しをしないということでも有名ですが、次男の場合は10ヶ月頃にはしていました。
言葉はまだ出ていなかったものの、指差しをしていたというのがあったので、私も「まぁ、大丈夫かな」と楽観視していた部分もあったんですよね。
これは指差しができていても、次男のように発達障害と後々に診断されてしまうというケースです。
つまり、この指差し自体も発達障害の有無の目安にはならないのではないかな…と私は思っています。
■つかまり立ちをする(10ヶ月)
次男は10ヶ月からつかまり立ちをするようになりました。
一般的にはつかまり立ちは8ヶ月前後と言われておりましたが、私はこの頃も特に次男のつかまり立ちについては疑問に思っていませんでした。
2人目ということもあり、「いつかはできるだろう」と若干放任していた面もありました。
次男はいまでは「低緊張」と診断もされているのですが、今思えばそのような理由があったのでつかまり立ちが遅かったのかも…と思っています。
■お座りができるように(10ヶ月)
これもだいぶ遅いです。
一般的には6~7ヶ月頃でできるようになるお座りですが、次男はつかまり立ちと同時期くらいにようやく腰が座りました。
これも低緊張のためかもしれませんが、次男はその後もブランコやすべり台などで遊ぶのがなかなかできなくて、ブランコも最近(4歳)になってようやく人並みにできるようになったくらいです。
体幹が弱いような気もします。
■怒りを表現するように(11ヶ月)
11ヶ月を過ぎた頃から、次男は徐々に「怒る」という感情を出すようになりました。
これは「癇癪」という形でいまだ継続中です。
主人は「次男は1歳の頃から変わらないなー」と言うことがあるのですが、私も日記を読み返していて、次男の癇癪の歴史はここから始まっていたんだと実感しました。
「希望が通らない」「思い通りにいかない」など、言葉で表現できないことを、怒りとして表していた次男。
言葉が少し出だした現在では癇癪のピークも過ぎてきているような気がしますが、それでも1回の爆発力が凄まじい時もまだまだありますので、この癇癪についてはとても手を焼いているところです。
■自分で持って食べられるように(1歳)
離乳食を始めて半年ほどたった頃から、次男は自分で持って食べていたようです。
私はこれにかんしてはあまり記憶がなくて日記頼りの情報なのですが(笑)、この頃のスプーン食べについても特に時期など気にしていませんでした。
お箸の練習の記事でも書きましたが、長男もいつの間にかお箸を使えるようになっていたので、「いつかはできるだろう」とそれほどこの点にかんしては問題視していなかったのです。
お箸の練習に焦りは禁物!子供に正しい持ち方を教える最適のタイミングとは?
ですが、4歳の次男、いまだにエジソン箸以外使えません。
長男のように、食事の際にそばにお箸を置いておくだけで、興味を持って練習してくれるということなどまったくなく、むしろ1度使って使えなかった経験があるため、お箸を置いておくだけで癇癪をおこしてしまいます。
また、一般的に発達障害児は「指先が器用ではない」と言われていてそれがお箸をもてない理由かとも思っていたのですが、次男は幼稚園などでの様子を聞いても逆に器用な方らしく。
療育などでもビーズの糸通しなど難なくできてしまいます。
聞き手が定まってないからなのか(次男は鉛筆も両手で使います)、本人のやる気の問題かとも思っているのですが…。
■手を離して立っていられるように(1歳)
1歳あたりから手を離してその場に立っていられるようになりました。
つかまり立ちも10ヶ月だったので、歩き出すのももうちょっとかかるかなーと思っていたのもこの時期。
ただ、一般的にいわれている平均の月齢よりかは若干遅れてはいますが、大きく外れた範囲でもなかったので、このような運動機能もこの時は特に心配していませんでした。
このように次男の出生から1歳までの成長記録をまとめてみると、特に目立って違和感を覚える事はなかったです。
発達障害児は一般的に「表情に乏しい」などとも言われますが、次男の場合はそんなこともなく。
これはいまだにそうですが、不機嫌な時以外は基本ニコニコしている子で、表情はとても豊かです。
ですが、次男は発達障害(自閉症スペクトラム)と診断がついているんですよ。
いかに、発達障害の特徴が固定したものではないかと言うことがお分かりになるかと思います。
次回は1歳~2歳までの成長記録をまとめます。
(やっぱり長くなりますねー。私の文章 笑)
福岡市在住。年の差3兄弟を育てています。
次男が知的境界域の自閉症スペクトラム(ASD)です。
発達障害のこと、子育てのこと、趣味のビュッフェ巡りや旅行について書いています。
社会福祉士です。
コメント
初めまして!2歳4ヶ月の息子を持つ母親です。私は、1歳半健診のときに、名前を呼ばれても振り向かない、リンゴはどれ?と聞いても指差しできないということで、とりあえず専門の病院で診てもらったら?と言われ、病院に通っています。これまで二度、病院で診てもらっているのですが、2歳の段階では今のところ、ことばの遅れ以外に問題はなさそうなので、様子見と診断されています。
ただ、最近の息子の様子を見ていると、ことばの遅れはもちろんですが、癇癪がひどく、発達障害の言動や行動に当てはまることが多々見受けられます。病院の定期検診が今度は5月下旬のため、それまで自分でもどうしていいか悩んでいます。
最近、色々と気になって毎日泣いてしまい、誰にも相談できずネットを見ていたら、この記事を見つけました。少し、心が軽くなりました
らんママ様
ブログへのご訪問とコメント、ありがとうございました。
お子さんの成長にかんしては、親はどうしても気になるものですよね。
ですが、らんママ様は現在病院に通われているとのことなので、あまり心配しすぎなくても大丈夫な気がします。
不安があれば、なんでも医師に投げかけてみると良いと思いますよ。
発達障害の特性は、月齢が低いうちは定型発達の子にもみられる場合は多々ありますし、2歳代だとなにかよっぽど特徴的なものがない限りは診断名も下らないかと思います。
心配なこともたくさんあるかと思いますが、今は息子さんとたくさん遊んであげるなどのふれあいの時間が大切かと思いますので、あまり頑張りすぎないでくださいね^^