小栗旬・山田優夫婦が町内会加入をめぐってご近所トラブルになっているというニュースを今朝みました。
山田さんは『この家は仕事場で、近くのマンションが自宅なんです。町内会費はマンションの管理費に含まれているので、こちらでは払う必要がないと主人から聞いております』とおっしゃったんです。
出典:NEWS ポストセブン
町内会費を払う払わないが騒動の発端のようですが、お二人とも超有名人なので、お金の面以外にも町内会への加入を渋る原因って私はよくわかります。
というのも、我が家も今のマンションの初代理事長をやっており、このような問題に現実的に直面しているからです。
ただ、我がマンションではマンション自体で町内会を構成しているため、町内会費は自動的に引き落とされる仕組みになっています。
また、発足したばかりですので、行事やらなにも決まっていないまっさらな状態のため、活動内容については今後の課題となっています。
しかし、今それ以上に頭を悩ませているのが、校区内の自治会への加入をどうするのかということ。
自治会役員の方にお話を聞くも、加入方法や金銭の流れなど不明瞭なところも多く、マンション役員一同「これ、絶対入っておかないといけないモノ?」という疑問が噴出しています。
そこで今回は、町内会や自治会への加入のメリットとデメリットを比較してみることにしました。
町内会・自治会の役割とは
町内会や自治会は、一定の地域ごとに構成された住民自らの手で設立される自治組織と定義されています。
その主な活動内容は大きく次の2点に分けられます。
- 住民同士の交流を深める事を目的とした活動(夏祭り・運動会・敬老会 など)
- 地域の課題解決に向けた活動(防犯灯の維持管理・清掃活動・リサイクル回収 など)
このような町内会・自治会が一定数集まって、さらに大きな自治協議会という組織ができており、そこが行政との主なパイプ役となって地域住民の要望を上へ吸い上げてくれるような仕組みになっています。
ただ、私の住んでいる地域では、これらの組織がさらに細分化されており、加入方法が若干ややこしいです。
福岡市では住宅の76.6パーセントがマンションなどの集合住宅ということもあって、私の住んでいる地域でも周りはほとんどがマンションです(※2016年現在)
そのため、どこもマンション自体で町内会を組織しているようですが、そのようなマンションの町内会や戸建住宅の町内会が集まって自治会連合会という組織を作り、それとPTAや体育協議会など30以上の組織が集まって校区の自治協議会を結成しています。
よって、まずはこの自治会連合会への加入を勧められたのですが、これに関しての地域の自治会長の説明が非常に曖昧!たぶん、自治会長自体も古くからの定住者で、引き継ぎに次ぐ引き継ぎでやってきているので、根本的な会の構成や資金の流れなどしっかり把握せずになあなあでやっている感がプンプンしていました。
メリット・デメリットに関しては後述しますが、町内会や自治会は加入に際して強制力はどこにもありません。入る入らないは個人の自由。
その点を踏まえて、加入のメリット・デメリットを比較していきたいと思います。
※今回書いた情報にかんしては主に私の地域にかんするものなので、場所によってはまた町内会・自治会のあり方も変わってくるかと思います。ご参考程度に読んでいただければ幸いです。
町内会・自治会へ加入するメリット
1.地域の人との交流が増える
夏祭りや運動会・餅つきなど、町内会単位で季節の行事を催しているところは多いです。
イベントが定期的にあることで、地域住民と仲良くなれるというメリットはあります。
子どもがいるご家庭だとこういった地域行事に参加することで、ご近所さんに子供の顔を覚えてもらえ、防犯対策になるという考え方もあります。
また、東日本大震災でも地域の力が大きな助けになったように、万が一の災害時にご近所同士協力して避難・助け合いが円滑にできるという事実もあります。
おひとり大好きな私としては、正直気が合うか合わないかのご近所付き合いなんて煩わしい…という気持ちもありますが、子どもがいる身としては考えさせられるところです。
自分も実際、子どもの頃に地域の夏祭りでお菓子をもらって帰ったりした経験は楽しかった覚えがあります。
こういうのも町内会や自治会に加入していないと参加権がないわけで、実際、今のマンションでは夏休みのラジオ体操さえ行われておりません。
(マンションができたばかりという問題もありますが)
子どもに楽しい思い出を作ってあげたいという気持ちから、この点に関しては町内会加入のメリットを感じているところです。
2.地域住民の要望を吸い上げて行政に掛け合ってもらえる
町内会や自治会では先述したように、自分たちが住んでいる地域の環境を住み良くするための活動も行っています。
そのため、「あそこの側溝に蓋をつけて欲しい」「街灯を設置して欲しい」など、個人ではなかなか通りにくいような要望も、組織を通じて行政に陳情することが可能になります。
それは、個人でするよりもはるかに意見は通りやすいです。
地域と積極的に関わっていきたいという方なら、町内会や自治会に加入するととてもやりがいがあるのかもしれません。
町内会・自治会へ加入するデメリット
1.地域行事などで時間的拘束が増える
これは行事などの予定が増えるとどうしても仕方がないことになります。
多くの人は、日中仕事があるわけですし、中にはすでに子どもの学校関係の役員などをされていて、「ただでさえ時間がないのに!」という人もいるかもしれません。
町内会や自治会も役員をすれば年にいくらかの報酬は出ますが、それもわずかなものですし、役員をしていなくても、行事となると何かしらボランティアで参加することになります。
子どもがいる家庭なら我が子のために行事のお手伝いするくらい大したことないのですが、これが子どもが育ち上がった夫婦二人だけの家庭だったら…。
「会費払ってまで別に参加したくないし…」という気分になるのも納得です。
実際、不特定多数のご近所さんとの交流なんて、気を使って疲れることの方が多いですしね。
ある程度時間が経てば仲良くなれる人も出てくるかもしれませんが、人間、集団になると必ず自分と合わない人って出てくるものです。
子育てを終えたご夫婦で「残りの生活は静かにのんびり過ごしたい」と思う人にとっては、町内会や自治会というのは考えせられる部分があると思います。
2.プライバシーの問題
小栗旬・山田優夫妻は、町内会加入にかんしてこの点が一番ネックだったのではないかと個人的には思っています。
プライバシーの問題。
地域の組織に参加するということは、住所や氏名・家族構成などの個人情報をある程度提出しないといけません。
組織はそれらを適切に使用する義務はありますが、芸能人の場合だと職業柄、そう簡単に他人に教えることはできないと思います。
一般人でも個人情報の管理に関しては慎重な方がいるでしょうから、このような町内会や自治会への加入をプライバシーの問題から渋っている方もいるはずです。
これは今後どう改善していくかで、町内会・自治会の進退に関わってくる問題だと私は思っています。
町内会・自治会は変革時期にきている
以上のメリット・デメリットを比較した結果、町内会や自治会という組織は変革時期にきているのではないかと私はみています。
自分の親・祖父母世代の頃のように村の自治機能に大きく頼っていた時代とは今の生活様式は多少変わってきています。
かつてはその地域で一生を過ごす人が多く、住民自体の付き合いも濃かった時代は、地域の自治意識というのも住民にとっては今より高いものだったでしょう。
ところが、今や核家族化が進み、多くの子育て世帯がマンション住まいという現状の中、ご近所との関係は希薄になりつつあり、短いサイクルでの転居もありえる。
そんな中、「自ら住む地域は自ら守る」という意識は低くなっているように感じます。
だからこそ、町内会や自治会のような地域の人々を結びつける存在というのは、今後ますます大切になってくるのではないでしょうか。
私はそのような組織を地域で協力して続けていくこと自体は賛成派です。
ただ、その運営スタイルを以前とは少し変えていく必要があるのかなとも感じています。
「地域の人々の交流の場」
「地域全体で子育てを応援していく」
という理念のもと、町内会や自治会を運営していけば、今参加を渋っているような若い世代も入りやすくなるのではないでしょうか。
子どもはこれからの日本の宝です。
子どもが多くの地域の人とふれあいながら育つという経験は大切です。
そういう子供関係の行事を増やし、子育てしやすい地域をアピールしていくことで、その地域自体の活性化も見込めます。
もちろん、行事への参加は各自の自由とすべきです。
「同じ地域に住んでいるんだからこうしなければ」と頭ごなしに決めてしまうのではなく、各家庭の事情や考えを考慮して、無理のない運営をしていくべきです。
町内会・自治会問題というのは、団塊世代と今の子育て世代の感覚の違いから生じている部分が大きいように思います。
それぞれの意見が尊重される組織運営ができるといいですね。
私も理事長として、その点を心がけて頑張っていきます!
福岡市在住。年の差3兄弟を育てています。
次男が知的境界域の自閉症スペクトラム(ASD)です。
発達障害のこと、子育てのこと、趣味のビュッフェ巡りや旅行について書いています。
社会福祉士です。
コメント
[…] への加入をプライバシーの問題から渋っている方もいるはずです。 引用元-町内会や自治会への加入は義務?そのメリットとデメリットを比較してみました。 – おひとり主婦のたわごと […]