【発達障害】中学校は支援学校か支援学級か?就学相談会で話した内容。

 

ASD(自閉症スペクトラム)の次男は令和6年度に中学生になります。

 

現在は、校区の支援学級(知的)に在籍している次男(R5年度時)。

 

小学校卒業後は支援学校が良いのか、校区の中学校支援学級(知的)が良いのか。

 

はたまた、中学校支援学級(情緒)という選択肢も無くはない…。

 

いろいろと悩み渦巻く中、小6の夏に我が家は就学相談会に参加してきました。

 

ちなみに次男の現状スペックはこんな感じ。

■診断名:自閉症スペクトラム(ASD)、ADHD
■WISK:境界知能(軽度知的障害が外れる)、凸凹差50超え
■手帳:精神保健福祉手帳2級
■特性:自閉傾向(こだわり・感情の起伏など)強め
集団活動・行事苦手、言葉での表現が苦手

 

親だけではどう進路を決めればよいのか悩んでいた我が家。

 

今回は、小学校から中学校に進学するにあたり就学相談会で相談した内容をまとめます。これも発達障害児のひとつのケースとして参考になれば幸いです。

 

小学校入学前に受けた就学相談会の様子については過去記事をご覧ください。

 

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就学相談会とは?

子供の就学先に悩む家庭に対し、各自治体が設けている相談の場が就学相談会です。

 

子供に何らかの発達上の心配があり、就学先をどこにすべきか悩んでいる場合に利用することができます。

 

■対象:就学前の年長児~小・中・特別支援学校在校生
■時期:毎年7月~9月に発達教育センターにて開催
■詳細:福岡市発達教育センター(相談事業)

 

我が家が最初に受けた就学相談会は小学校に入学する前でした。

 

詳細は上記過去記事に書いていますが、次男はその後の特別支援学校小学部2年生の時にもう一度就学相談を受けています。

 

 

年長時に初めて受けた就学相談では支援学校判定

 

その後、支援学校小学部2年時の時に受けた就学相談で支援学級(知的)判定

 

で、今回が3回目の就学相談となります。

 

実際の今回の就学相談会での内容は以下のような感じでした。

 

我が家が就学相談会で相談したかった事

それはズバリ…

 

「支援学校か支援学級か、どちらか悩んでいます!」

 

ということ。

 

■診断名:自閉症スペクトラム(ASD)、ADHD
■WISK:境界知能(軽度知的障害が外れる)、凸凹差50超え
■手帳:精神保健福祉手帳2級
■特性:自閉傾向(こだわり・感情の起伏など)強め
集団活動・行事苦手、言葉での表現が苦手

このような感じの次男ですが、何を基準にして学校選びをすればよいのか。

 

本人は…

次男
次男

ぼく、お兄ちゃんと同じ学校に行きたい…。

とは言っている。

支援学校には苦い思い出が多いからか、本人としては中学校で支援学校に戻るのは避けたい様子でした

 

ただ、初めての就学相談会の時に情緒・行動面の問題が大きい次男は、校区の小学校校長から入学を遠回しに拒否された経験もあります。

 

小学校の支援学級(知的)に転校してから落ち着いた部分も多いですが、まだまだ集団行動や行事が苦手な次男。

 

果たして、中学校の支援学級でやっていけるのか。

 

ただ、学習面が大きく遅れているわけではなく、本人も勉強に対する意欲はある(興味のあるものだけ…)という状態なので、支援学校で物足りなくはないだろうか。

 

親としてもいろいろな葛藤があり、それらの悩みをこの就学相談会でぶちまけてきました。

 

就学相談会での実際の質疑応答

就学相談会にて相談にのってくれる担当は、特別支援学校の現役校長先生でした。

 

私

支援学校と支援学級で悩んでいます。何を決め手に選ぶべきでしょうか。

 

校長先生
校長先生

それぞれのカリキュラムが異なります。何に重きをおいた教育をしているのかの違いです。

相談員の校長先生からは、支援学校・支援学級(知的・情緒)それぞれの特徴を教えていただきました。

 

 

つまり簡潔にまとめると…

・支援学校→身辺自立、社会性メインの教育
・支援学級(知的)→学習・生活の両方への配慮あり
・支援学級(情緒)→環境面への配慮のみ
このような感じになります。

 

ただ、学校側の取り組み内容に関しては、学校により差が大きいのも事実だそう。

 

学校の規模の問題だったり、職員数・支援員数・在籍している生徒数などにより、どうしても手厚さなどは変わってきてしまうとのことでした。「就学先選びについては運ガチャ要素が高い」と言われる理由がこういうところなのだと思います。

 

なので、相談員からは…
校長先生
校長先生

ご家庭の希望と学校側とで落としどころを見つけるのが大切です

との話がありました。

確かに、就学する上で配慮・支援を受けたい家庭は我が家だけではないです。

 

十人十色の特性を持ったお子さんが通う特別支援の場において、学校側ができる事は質的にも量的にも限られてくるのは仕方がない事だと感じます。

 

それならば、こちらが学校側には「学校で行ってほしい最優先の配慮」「学校で伸ばしてほしい力」「家庭で取り組む事項」を明確に伝えることが大切だと気付きました。

 

次男の場合は、身辺自立はできており「一人で買い物に行く」「公共交通機関を使う」などは練習中で今後も家庭で続けていくこと、学習面のサポートも家庭でできること、など「家庭で取り組む事項」を伝えたうえで…

 

次男の特性面での配慮(癇癪を起しやすい状況、対応方法など)を伝え、集団の中で生活していく力(発信力、コミュニケーション力)を学校では身につけてもらいたい旨を相談員と学校側にも伝えました。

 

集団の中で生活する力だけは、家庭ではなかなか難しい部分なので。。。

 

こちらが我が子の目標設定を明確にすることで、相談員も…

校長先生
校長先生

次男くんには中学校も支援学級が良いかもしれませんね

と言われ、実際に支援学級(知的)の判定がでました。

また、これは後日談ですが、私が中学校の支援学級を見学した当初は…

交流級には一人で行けないと困ります

と言っていた支援学級担任でしたが、その後異動になり、新たな担任になった途端に…

交流級に行く場合は支援員がつきます

と大きく方針転換がありました。

 

これは私が推測するに、「小学校の担任が引き継ぎの際に頑張ってくれた」「中学校側の支援のキャパが広がった」「中学校支援級担任の力量」などいろいろ可能性は考えられますが、

 

他にも私が上記で述べているように、家庭側が明確な目標・方向性を伝えたことも学校側の態度が変わった一因のような気がしています。

 

今さらながら、学校と家庭、お互い歩み寄る姿勢は大事だなぁと。

 

とはいえ、情緒面での課題が多い次男。

私

特性的に集団が苦手だったり、こだわりから不穏になることも多く、学校で迷惑をかけないか心配なのですが…。

と相談員に話したところ…
校長先生
校長先生

それに上手く対応していかなければならないのは学校の責任です

とおっしゃっていただけて、心がすごく軽くなりました。

 

学校ではそこでしか経験できないことを学ぶ場であるし、次男のようなタイプは社会の理不尽や思い通りにならない事に対して耐性をつけていった方が良いとも話されていました。

 

こちらの相談員は某高等支援学校の元校長でもあったので、発達障害のある子の就労についてもよくご存じでした。

 

(高等支援学校、かなり厳しいらしいです…)

 

就学相談会を終えて

就学相談を受ける前は、私自身、次男の意思・過去の経験などから中学も支援学級に行ければいいなという思いは持っていたものの、次男の情緒面の問題から自信を持って支援学級を選択することができませんでした。

 

ですが、就学相談で話をするうちに自分の中での思いや次男の将来、いま我が家でできること、学校に求めること…などいろいろなことが明確になり、相談員にも背中を押してもらえ、不安がとても和らぎました。

 

結果、今では次男は中学校支援学級ですごくやる気に満ちた担任のもと、まずは学校に慣れるという事を目標にスローステップで進めてもらっています。

 

今後いろいろと予想もしなかった問題も出てくるかもしれませんが、学校とは協力・連携しながらこの3年間を乗り切っていきたいと思っています。

 

これから就学相談を受ける方にアドバイスをするとしたら…

①我が子の得意・不得意をしっかり把握しておく
②学校側に求めるものを明確に
③家庭でできる取り組みも明確に
④なぜその就学先を希望するのか
⑤就学先に迷っている場合は上記①~③を話した上でアドバイスをもらう

 

ということを意識したうえで就学相談会にのぞむと良いかと思います。

 

みなさん、有意義な就学相談会になりますよう願っています!
(我が家は1時間以上話していたかも…)

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