最近、妻に給料を教えない夫が増えているそうですね。
私が子供の頃の昭和という時代は、「夫が外で稼ぎ、妻がそれをもとに家計を管理する」という家庭が主流だったような気がします。
ですがこれは一概には言えず、それぞれの家庭の事情や夫婦関係のあり方などで家計の管理方法もまた異なってきます。
ただ、主人に聞いた話では、主人の会社でも給料明細にのらないような特別手当や臨時手当のようなものは妻に申告しない人が多いんだとか。
話を詳しく聞いていると、私の周囲にも同じようにご主人の給与額面を知らない主婦や、家計をご主人一人で握っている家庭など、思い当たる人がチラホラでてきました。
(そういう人って、自分からそのような悩みを持ちかけてくるので、良く耳に入ってきます)
よそ様の家計管理に口を出すのは大きなお世話と分かっておきながら、なぜこのように妻に給料を教えない夫がいるのか。
その考えられる理由と、理想の家計管理法について考えてみたいと思います。
給料を教えないのは妻の金銭感覚を信用していないから
私の周囲にいる3家族の例をもとにお話したいのですが、一つ目の家族は、結婚当初からご主人の給料明細を一度も見たことがないというご家庭。
毎月決まった額の生活費を渡されて、その中で妻がやりくりしています。
どうして夫が給料を内緒にしているかという理由は後々分かったことなのですが、そのご主人の実の姉が長年金銭感覚の麻痺した生活を送っていたそうです。
とある趣味に入れ込み、それにどんどん金を注ぎ込む様子を目の当たりにしていたご主人は、女性の金銭感覚というものを信用できなくなってしまったようです。
ただ、このご主人がかなりのしっかりもので、年に数回の家族旅行やイベントなどを家族で楽しんでいるようなので、奥様にも不満はない様子。夫が主に家計管理をしているご家庭でも上手くいっているケースだと思います。
二つ目の家族は、妻の浪費グセがひどかった結果、ご主人が家計を握るようになったというケースです。
主人の同僚なのですが、奥様に給料を一切教えず生活費のみを渡しているという話を聞いたそうで、理由を聞くと「妻がボーナスを当てにして、カード払いで次々買い物をしてしまうから」とのこと。
ご主人にはこのような最もな理由があったのですが、私は奥様からご主人の愚痴(亭主関白がひどい…など)を聞いていたので、こちらのご家庭は家計管理があまりうまくいっていない印象を持っていました。
三つ目のケースは、夫が育ってきた環境の影響で、夫が家計管理をするのが当然と思っている場合です。
この家庭でもご主人が妻に生活費だけを渡していたのですが、自営業でご主人一人でどんぶり勘定で切り盛りしていたため、収支の公私混同が起こり、会社の経営は火の車。
それでも自分の親がやっていたように、夫が家計を管理するというスタイルを変えることができず、借金が膨らんで、夫婦仲にも亀裂が入っているご家庭があります。
すべて私の身近な人たちの実例なのですが、これだけをみると、妻に給料を内緒にする夫というのは妻を信用できていないケースが多々見受けられます。
もちろん、信用されるに値しない行動を取っている妻に問題がある場合もありますが、妻を信用できないのは夫が元来持っている価値観などによる部分も大きいです。
給料は自分の稼ぎだという認識が夫にはある
また、夫には給料に対して「自分の稼いだ金だ」という認識もあります。
これは夫に限らず、社会にでて働いたことがある人なら当然持つ感覚ですよね。
ですが、これまで多数だった「夫が稼いで妻が管理する」という風習の中では、この夫の認識というのはずっと蔑ろにされてきたように私は思います。
夫が汗水たらして働いた給料は、そっくりそのまま妻の手に渡り、その後どのような形で何に使われているのか夫は詳細は知らない…というパターンが多かったのではないでしょうか。
自分の働いて得た金の一部を「小遣い」という名目で妻から渡される夫の自尊心を考えると、私はちょっと夫に同情してしまいます。
このような状況では、夫は単なる「金を稼ぐためだけの労力」という感じで、ともに家計を担っているという感覚は夫婦間には生まれにくいと思います。
そうなると、夫としてもちょっと自分の自由になるお金を貯めたくもなるし、なんのために働いているのかの意義も見いだせなくなってしまいますよね。
将来に対する明確な目標を夫婦で共有すれば解決する
家計管理とは、家族の将来を形作っていく一つの軸になるものです。
我が家の当面の目標としては「住宅ローンの早期完済」ですが、これとは別に、子ども達が育ち上がったら夫婦で日本一周旅行をしたいという夢もあります。
その目標のためには、今どのように生活をしていくかと言うことを夫婦で話し合って、共通認識を持っておかないといけません。
夫が生活費を妻に渡していても、妻が家計を管理していてもそこはそれ程問題となる部分ではないと思うのです。
それぞれの家庭によりやりやすい方法というのは違うはずですから。
要は、どのような管理方法をとっていたとしても、家計の収支は夫婦でしっかり把握しておくことが大前提だと思います。
そのためには夫・妻互いにどのくらいの収入があるかというのを確認するのは必須事項です。
その中で、生活費にはこれくらい、貯金はこれくらい…などを毎月夫婦で話し合っていれば、夫も自分が自由に使えるお金の金額に対して不満は出ないはずです。
我が家では、夫の給料明細を二人で確認し、カードの引き落とし額などを計算した分を主人が銀行からおろして私に手渡してくれます。
その中から私が1ヶ月の支出予定をたてて使うようにしています。
主人はある程度私に使い方を任せてくれていますが、私も毎日家計簿をきっちりつけて、給料日前にはどのくらい余りがでたか、などを主人に報告しています。
収支はお見せできませんが(笑)、長年使っている高橋の家計簿は日付や曜日など自由に書き込めるのでとても便利。
高橋 家計簿 2016 新型家計簿 A5 【No.26】/高橋書店 |
報告というと仰々しいですが、普通の会話でこういう家の金銭管理の話は包み隠さずしています。
それは、私も主人も自分だけ贅沢しようなどという気がなく、お互い趣味などでお金を使いたい時にはその都度相手に話しますし、変に我慢したりもしません。
常にお金にかんしてオープンにしているので、ストレスがないんだと思います。
家計簿も2008年からつけはじめ、今年で9年目になりました。
私は日記も兼ねているので、家計簿は手書き派です。
今はネットなどでも家計管理ができるようですが、お金の事で流出なども若干怖いので手書きというのもあります。
日記も書いていて、主人と喧嘩した時などは特に悪口満載なので頻繁には見せていませんが(笑)たまに収支の内容も主人に見せたりしています。
家計をうまく管理していくには、夫婦間の信頼としっかりした家族の未来像が大切です。
自分たちに合ったベストな方法が見つかると毎日の生活が楽しくなりますよ。
福岡市在住。年の差3兄弟を育てています。
次男が知的境界域の自閉症スペクトラム(ASD)です。
発達障害のこと、子育てのこと、趣味のビュッフェ巡りや旅行について書いています。
社会福祉士です。
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