【マンショントラブル】ご近所への苦情やクレームは慎重に。対処法を間違うと関係が悪化すると感じた実例。

sunset-174276_640

「掲示物を個人で無断使用することはお控え下さい」

 

先日このような内容の文章が我が家にポスティングされていました。

 

我が家は約2年ほど前に新築の分譲マンションを購入しました。

 

幸いな事にご近所さんにも恵まれ、特にお互い苦情やクレームを言い合う事もなく、現在まで平和に暮らすことができております。

 

ですが、我が家は以前マンションの管理組合の理事長をしていたこともあり、今住んでいるマンションに数軒ご近所同士でトラブルを抱えているご家庭があることは知っていました。

 

なので、この文章をみた時に「もしやあの揉めているご家庭の話かな?」とピンときたのですが、「掲示物を個人で無断使用」という点が私にはイマイチ「???」という感じでした。

 

ところが、この文章を読み進めるうちに、今現在マンションで驚愕のご近所トラブルが進行中であることが次第に分かってきたのです。

 

ポスティングされていた文章の具体的内容とは

実は、私が住んでいるマンションには、住民に対する注意喚起と思われる内容の掲示物が3点エントランスに掲示されてあります。

 

1つは、ベランダ手すりへの布団干し禁止

 

もう一つは、ベランダでの喫煙禁止

 

最後に、ペット飼育時の注意事項についてです。

 

他にも「〇月〇日に共用部分の業者掃除が入ります」などのお知らせは数点掲示してあります。

 

で、今回ポスティングされていた文章の内容は、「エントランスに掲示していた注意喚起の文章を個人でコピーして、とある住人の玄関ドアに誰かが貼り付けていた」というものでした。

 

そう。完全に嫌がらせです。

 

おそらくこの掲示物を貼り付けられた住人からマンションの管理会社に連絡が入ったのでしょう。

 

「このような行為は迷惑行為になります」ということを管理会社が全戸一斉ポスティングという形でマンションの住民に周知させたことで、私も今回の事態に気づくことができました。

 

どこのお宅にどの掲示物が貼り付けられたかの詳細は書かれていませんでしたが、そのポスティングされていた文章を読んだ限りで考えてみると、そこには掲示物を貼り付けた側・貼り付けられた側の心理が何となく見て取れました。

 

邪推ながらも、今回の出来事からマンション住まいでのご近所トラブルがこじれてしまう原因が想像できたので、考えをまとめてみたいと思います。

 

 




 

 

玄関への掲示物貼り付け事件から推測される事

先述したように、マンションの掲示板には3種類の注意喚起の文章が掲示されてあります。

 

ですが、他人の玄関にわざわざそれをコピーして貼り付けるとなると、よほど日頃からその住人に対して該当する注意喚起の内容について不満を抱いていないとそのような行動は起こさないと思われます。

 

ということで、1つめの「ベランダ手すりへの布団干し」ではおそらくないはず。

 

よその家が布団をベランダに干そうがどうしようが直接の害が自分に及ぶものでもないですしね。

 

仮に「よそが干している布団のホコリ(ゴミ)が我が家のベランダに降ってくる」というクレームの可能性も無きにしも非ずですが、そうなると日頃から布団をパンパン叩いている音が多少なりともするはず。

 

それに普段マンションの外観を眺めていても、今現在は布団を干しているご家庭は見当たりません。

 

なので、これに関しては限りなくゼロに近い状態でシロではないかと思われます。

 

となると、ベランダでの喫煙かペットの飼育方法となりますが、タバコの喫煙トラブルに関しては随分前から揉めている家庭が数軒ありました。

arrow47_004【隣人トラブル】マンションのベランダでタバコを吸うお隣さんが迷惑!ベストな対処法とは。

arrow47_004【隣人トラブル】自宅マンションの換気扇の下で吸うタバコの臭いにクレームがきた場合はどのように対処すべきなのか。

 

すでに警察沙汰になっているご家庭もあり、それを今更そんな方法で相手を煽るようなことをするだろうか…という疑問も出てきますが、玄関への貼り付けの可能性はないとも言い切れません。

 

タバコの煙問題で揉めている住民は互いに結構過激な方達でしたので、もしいまだに問題が解決していないのであれば、これくらいの事はやるかもしれないという感じはします。

 

ですが、私としては「ペットの飼育方法について」が最も可能性が高いのではないかと思っています。

 

理由としては、これまで特にトラブルの話を聞いていなかったペットに関する注意喚起が最近になって掲示板に掲示されていたからです。

 

それが掲示されてからほどなくして今回のポスティング。

 

おそらく、ご近所のペット飼育に関して不満を持っている住人が、管理会社に苦情を訴え注意喚起の掲示をしてもらったものの、それでも不満は解消されずにフラストレーションを増幅させてしまった結果、玄関に掲示物のコピーを貼り付けてしまうという凶行に及んでしまったのではないかと考えられます。

 

よそのご家庭の揉め事についてなんで無関係の私がここまで検証しているのか、これまで書いてきて自分でもよくわからなくなってきましたが(笑)、この住人トラブルを想像する限り、その対処法を間違うと余計に関係はこじれるであろうということが想像できました。

 

住民トラブルの解決の難しさ

abstract-1283722_640

今回の事態から考えると、被害者(苦情やクレームを管理会社に訴えていた側)が加害者(と被害者が思っている側)の玄関ドアに貼り付け行為を行ったと考えられます。

 

では、なぜ被害者はこのような手段に及んでしまったのか。

 

管理会社が作成した掲示物をコピーして住民宅に貼り付けたとなると、被害者はもともとタバコであれペットであれ、なんらかの苦情を管理会社に申し立てていたと考えられます。

 

可能性としては、管理会社に言う前に直接加害者側へ不満を伝えていたことも考えられなくはないですが、どういった経緯にしろ被害者側は自らが感じている不満に対してさまざまな手は打っていたはずです。

 

そして、加害者側もそのような近隣住民からのクレームをなんらかの形で受け取る機会はあったかと思います。

 

ただ、それが加害者側にきちんと伝わっていたのかはわかりません。

 

というのも、これも以前あった例なのですが、マンションベランダに入居当時からずっと布団を干しているご家庭が1軒だけありました。

 

「ベランダ手すりへの布団干しは禁止」という決まりがあるにもかかわらず、そのお宅だけはずっと布団を干し続けていたのでかなり目立ってはいたのですが、掲示板にその注意喚起をした文章を掲示しても一向に改善する様子はありませんでした。

 

すると、マンション住民から「ずっと布団を干している家があるので、注意喚起の文章を全戸一斉にポスティングして欲しい」と管理会社へクレームが入ったそうです。

 

そのポスティングがなされて以降、そのお宅では布団がベランダ手すりに干されることはありませんでした。

 

この例から考えると、今回の掲示板への注意喚起文章も、もしかしたら加害者側は見ていなかった可能性も考えられます。

 

管理会社の担当者が以前話していたのですが、住人から苦情やクレームがあった場合、まずは掲示板への注意喚起文章の掲示という形で処理をするらしいです。

 

その後、それでも改善されないと訴えがあれば、布団の件のように全戸にその文章をポスティングし、それでもダメなら直接加害者側へ話を持っていくのだそう。

 

その場合でも、トラブル回避のために被害者側の情報は出さないのだそうです。

 

こう考えると、掲示板というのは抑止力としてはそう高いものではないと思えるのですが、管理会社に苦情を申し立てた側としては、そうすることで加害者側へ思いは伝わったであろうと思うもの。

 

それなのに一向に事態は改善しないとなると、被害者側はヒステリックになってしまい、「お隣は注意されているのに無視してまだやっている」「我が家はなめられてるんじゃないか」などと思い込んだ挙句、両者の関係がますます泥沼にはまるような行動を起こしてしまったりします。

 

問題なのは、被害者側と加害者側の思いがすれ違っている状態です。

 

自分の生活環境がご近所のせいで常に不快な状態であると、ついついストレスから強引な手段に及びがちになりますが、最もやってはならないのが当事者間同士のみで問題解決をしようとすることだと思います。

 

住人同士だけでのトラブル解決は危険

light-1603766_640

被害者側と加害者側だけでトラブルを解決しようとするのは危険です。

 

必ずと言っていいほどこじれます。

 

私がマンション理事長をやっていた時にタバコ問題でトラブルを抱えていた住人も、当事者間でやり取りを続けていた結果、最終的には暴力事件にまで発展しました。

 

被害者側としては、日頃から加害者から迷惑をかけられているという思いが強く、加害者に対して必要以上に攻撃的になってしまいがちです。

 

また、加害者側としては、これはその人の気質にもよるかもしれませんが、自らに否があると分かっていても被害者側の態度次第では「そこまで言われる必要があるのか」「こちらも努力しているんだ」と逆ギレのような態度になってしまうことも少なくありません。

 

悪意のある加害者であれば、被害者側からの訴えに耳を傾けようとさえしない場合もあり、そのような態度がますます被害者側を激昂させる…という悪循環を招いてしまいます。

 

それに加え、被害者・加害者の当事者間だけでの話し合いの場合、後に言った言わないで揉めることが多く、トラブル解決への進展が些細なことで滞ってしまうケースも多いです。

 

こういった泥沼化を避けるために、マンション住まいの方はトラブルにあった時にはまず管理会社に連絡をするというのが大切になってきます。

 

 




 

 

マンションでの住人トラブルは必ず管理会社を通そう

 

ご近所との距離が近いマンション暮らしの場合、騒音・悪臭…などさまざまな住民トラブルに見舞われる事は多々あります。

 

そんな時はまず管理会社に申し立てをしましょう。

 

管理会社は、先に述べたように「掲示板→ポスティング→直訴」と段階的に問題を処理しようと動いてくれます。

 

管理会社に訴えたのに事態は改善しないからと個人で行動を起こしてしまうのは御法度です。

 

今回のように他人の玄関に掲示物を貼り付けるなどの行為は、名誉毀損・器物損壊などで逆に訴えられる可能性もはらんでいます。

 

「もう我慢の限界だ!」と頭に血が上ってしまうと、いてもたってもいられず何か行動を起こさないと腹の虫がおさまらないかもしれません。

 

ですが、そうすることで不利益を被るのは自分自身なのだと、一旦冷静になる努力をすることも被害者側には必要だと私は思います。

 

管理会社に訴えても改善されないのであれば、再び管理会社に連絡する。

 

友人・知人に愚痴を聞いてもらうだけでも気持ちが落ち着くことがあるかもしれませんし、そんな中で思いがけない解決へのアドバイスをもらえることもあります。

 

管理会社だけでなく、知人の法律専門家に相談しているという住民の方もいらっしゃいました。

 

大事なのは、自分ひとりで行動を起こさないということです。

 

そして、自分がどのような事に対して困っているのかを管理会社にはっきり理解してもらい、それを相手側にしっかり伝えてもらえるよう掛け合うことです。

 

加害者側は被害者側が思っている程自体を深刻に受け止めていない場合も多いですし、人により価値観はさまざまなので、「こうしてくれるのが普通でしょ」と思っている被害者側の常識は、加害者側にしてみれば「言われて初めて気づいた」というケースも少なくないものです。

 

お互いの考えを出し合って、どこで折り合いがつけられるのかを第三者(管理会社)を交えて話し合っていく。

 

時間はかかるかもしれませんが、一つひとつ丁寧に相手と向き合っていくことで解決の糸口は見つけることができるはずです。

 

マンション住まいの方は、こういったご近所トラブルの仲裁役として管理会社がすぐに入ってくれるというのは大きなメリットですし、存分に活用すべきだと思います。

 

困ったことがあればまずは管理会社に相談して事態の悪化を防いでくださいね。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました