「ご近所トラブルってつくづく恐ろしい…」
新築分譲マンションを購入して丸2年がたとうとしているおひとりです。
マンションや戸建のご近所トラブルについては、これまで友人・知人・ママ友などからたびたび話を聞く機会がありました。
ですが、私自身これまでありがたいことに、社宅住まいにおいても、また現在のマンションにおいてもご近所トラブルというものに遭遇したことがなく、平穏に毎日を過ごせております。
(我が家、男児二人がたいがいうるさいのですけどね。ご近所さんに恵まれていると実感しています)
そんな中、現在のマンションで第一期管理組合理事長という大役を経験し、建って間もない新築マンションであっても多々ご近所トラブルが起こっている現実を目の当たりにしてきました。
過去記事にもタバコの煙問題・騒音問題でトラブルになっている実例をあげてすでにお話しています。
ですが、最近知ったのが、それ+新規トラブルがいまだ解決に至っておらず、嫌がらせや警察沙汰にまで発展していると風の噂で聞き、驚いてしまいました。
ではなぜそのようなご近所トラブルが深刻な嫌がらせにまで発展してしまうのか。
その原因や対処法についてマンション理事長経験者の視点から考えてみたいと思います。
嫌がらせに発展したご近所トラブルの実例2つ
1.タバコの煙トラブル
ベランダでのタバコの喫煙、また室内換気扇の下での喫煙による煙がご近所トラブルの発端になったケースです。
【隣人トラブル】マンションのベランダでタバコを吸うお隣さんが迷惑!ベストな対処法とは。
【隣人トラブル】自宅マンションの換気扇の下で吸うタバコの臭いにクレームがきた場合はどのように対処すべきなのか。
この場合は、愛煙家と嫌煙家というそれぞれの立場から、なかなか解決の方向へ話し合いが向かっていないような状態です。
タバコの煙というのは、嫌な人にとってはほんのわずかに漂ってくる臭いであっても耐え難いもの。
ですが、私は我が家の父(ヘビースモーカー)を見ていて思うのですけど、愛煙家にとってはタバコの臭いというのはもはや空気であって、「どこがそんなに臭い?」状態なんですよね。
実家に帰省するといつも「うわ!くっさ!」と家中に染み付いたタバコの臭いに参るものの、1泊もすればこちらもある程度慣れてしまいます。
ただ、帰省を終えて我が家に戻ると、こんどは洋服やバッグなどに染み付いたタバコ臭に「くさ~…」とダブルでやられてしまうわけです。
この経験から思うに、タバコを常飲している愛煙家はタバコの臭いに対して、全く吸わない嫌煙家よりもかなり鈍感になっていると考えられます。
そのため、愛煙家が…
「ちゃんと室内で吸っている。ベランダに出ても臭いはしていない」
と言い張っても、それはあくまで個人の感じ方の範疇を出ないわけです。
「臭い!」「臭くない!」と押し問答を繰り返すこのタバコの煙トラブルの住人は、現在ではタバコ臭が漂ってくると、嫌煙家の方が消臭剤をベランダに撒き散らして応酬したりという嫌がらせに発展しているのだそう。
「やられたらやり返す」という悪循環が出来上がってしまっているのです。
2.騒音トラブル
騒音トラブルにかんしては、良好なご近所付き合いの結果こじれずに済んだ実例は書きました。
マンションの騒音問題。苦情でトラブルにならないためには日頃からの人間関係を大切にしておこう。
ですが、実はもう1件、ささいな騒音がきっかけで現在かなり深刻な嫌がらせトラブルが発生しているご家庭があるという話を聞きました。
きっかけは、引っ越してきて1ヶ月も経っていない頃のちょっとした騒音だったという、お隣同士のご家庭(A・Bと仮定します)
たびたびBの部屋から物音がするので、ある日Aは「壁ドン」をしてBに対して騒音に迷惑しているアピールをしたようです。
Bは壁ドンをされることを快く思ってはいなかったものの、「音で迷惑をかけているのかもしれない」と感じ、それ以来生活音にはなるべく気を配るようになったということでした。
しかし、それ以来、Aの壁ドンの回数は増していき、ある時A夫婦がBの家を喧嘩腰で訪れたのだそうです。
その時にはAご主人はかなり激昂した状態で、Bご主人の胸ぐらを掴んで脅し文句を吐いて帰ったとのことでした。
このAご主人の様子にBは恐怖を覚えたそうですが、その数日後に事件は起こります。
朝、Bご主人が起きてベランダを見たところ、ベランダ一面にペンキがぶちまけられていたのです。
「これはAの仕業に違いない」
そう思ったBはすぐさま管理会社に連絡しました。
管理会社としては、「胸ぐらを掴まれ威嚇されたこと」「ペンキをぶちまけられた可能性」から警察への被害届け提出を勧めたそうですが、Bはそれを結局しないまま今に至っています。
理由は、「被害届けをだすことで更に逆恨みされるかもしれない」という怖さがあるからだそうです。
この騒動のきっかけになった騒音が果たしてどの程度のものだったのかは、A・B当事者間にしか分からないものですが、このAのように過激で常識では考えられない行動をとる人というのは実際に存在します。
では、このようにご近所トラブルがこじれてしまう要因はどこにあるのでしょうか。
些細なご近所トラブルが嫌がらせに発展する要因
このような深刻な嫌がらせに発展してしまう一番大きな要因は、当事者間だけで話し合うことだと私は感じています。
そもそもトラブルに至るというのは、住人同士の価値観のぶつかり合いによるものがほとんどで、その時点で当事者間のみで話し合うというのはリスクが高すぎます。
どちらも「自分は正しい。相手が非常識」という意識でいるため、すでにお互いが客観的にその事態を把握できなくなっているのです。
タバコの煙の臭いにしても、生活音にしても、感じ方というのは非常に個人差があります。
我が家の主人も音に対してはかなり敏感な方なのですが、私は逆に鈍感な方。
主人はすぐに「なんかずっと音してない?」などと言う事が多いのですが、私は「は?何のこと?」というレベルです(笑)
夫婦であってもこのように差があるのですから、これがご近所の生活様式も考え方も全く違う他人同士となると、共通理解を図るのはかなり難しいと言えます。
では、そのようなご近所とのトラブルにはどのように対処するのが望ましいのか。
それは第三者を交えた話し合いの場を持つということです。
ご近所トラブルはどのように対処すべきか
マンション住まいの方の場合、お住まいのマンションには必ず管理会社というものがあります。
マンション住人の意見や要望をすいあげて、住人で組織する管理組合にその内容を下ろし、理事会という形で審議します。
この管理会社というのは、実は住人同士のトラブルにかんしても対応してくれます。
(※管理会社によっては騒音などの場合は当事者間での解決をお願いするところもあるようです。)
管理会社を交えた3者での話し合いの場を設けてくれたり、トラブルのあった現場を確認したり、場合によっては騒音の程度を把握しにも来てくれるそうです。
住人同士での話し合いはこじれやすいことを考えると、近隣住民との間にトラブルを感じた時には、まずは管理会社に連絡をすることが大切です。
管理会社はそのトラブル内容によってではありますが、
■掲示板へ注意喚起を促す掲示物を貼る
■全戸一斉ポスティングによる注意喚起
■当事者と管理会社での話し合いの場を設ける
など、段階的に動いてくれます。
また、トラブルが深刻になりそうな場合は弁護士などに相談するのもひとつの方法です。
管理会社がない戸建住まいの方は、弁護士の他にも地域の自治会などに相談しても良いかもしれません。
隣人が話の通じる相手ではない場合も…
ただ、このようにいろいろな手段を講じても、ご近所トラブルがこじれてしまうケースというのは存在します。
それは、相手側の人間性に問題がある場合です。
モラルに欠ける言動を繰り返すなど、今回の例で言うと騒音問題のAのような住人がそれに当たります。
相手がそもそも平和的解決を望んでいない場合、第三者を交えた話し合いなどは平行線を辿る一方にもなります。
「こちらが何か行動を起こせば、更に嫌がらせをされるのではないだろうか…」
そう思いながら日々暮らしていくのは、計り知れない精神的ストレスがかかるものです。
運悪くこのような隣人とトラブルを起こしてしまった場合、どのような解決策があるのでしょうか。
それでもご近所トラブルが解決しない場合は…
そのような場合、残念ではありますが、家を売却するという手段もあります。
せっかく購入したマイホーム、そんな理不尽なトラブルで手放してしまうのは納得できないことかもしれません。
ですが、話し合いの通じない隣人との今後の関係を考えると、家族の平和や安定した生活を優先するためには、その隣人と二度と関わらなくて良い場所に引っ越すのが最良の策でもあります。
「できれば今の場所に住み続けたいけど…」という方でも、上記の方法でご近所トラブルの解決をはかりつつ、現在の家をなるべく高額で買い取ってくれる業者を同時進行で探すという方法もあります。
それが不動産一括査定です。
スマイスターという不動産一括査定サイトでは、1,000社以上(2015年11月時点)の大手上場企業や地域密着型の企業が登録しており、手軽に持ち家の査定を一括で行うことができます。
引越しには何かとお金がかかるものなので、もし新天地で心機一転生活を始めたいと思ってるのであれば、できれば今の家はなるべく高値で買い取ってくれるところを探したいですよね。
ですが、何軒もの不動産屋をめぐるのは、時間も労力もかかって大変なものです。
ご近所トラブルで「もう今の生活は限界!」と感じている方は、このような不動産一括査定を利用してみるのも良いかもしれません。
まとめ
誰もそのような目にあいたくないと思ってはいながらも、自ら避けることも難しいのがご近所トラブルです。
もしご近所トラブルに遭遇してしまったら、まずは当事者間での話し合いの場を持たないようにしましょう。
初期の段階であれば、管理会社や自治会などから警告文をだしてもらうことでおさまる場合もあります。
それでもこじれそうであれば、第三者を交えて話し合いの機会を持つのがベストです。
事態を客観的に判断してくれる第三者がいることで、互いに感情的にならずに解決へ向けての話し合いができます。
それでも相手が話の通じるような相手でなかったり、理不尽な嫌がらせをしてくるようになった場合は、最終手段として家を売却するという選択肢もあります。
どのような形であれ、家族の平和な生活を最優先できる方法を選びたいですね。
福岡市在住。年の差3兄弟を育てています。
次男が知的境界域の自閉症スペクトラム(ASD)です。
発達障害のこと、子育てのこと、趣味のビュッフェ巡りや旅行について書いています。
社会福祉士です。
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