我が家の次男は現在4歳。自閉症スペクトラムの診断名がついています。
未就園児から年少までは一般の私立幼稚園に通わせていましたが、年中からは以前から希望していた福岡市立の療育園へ通っています。(その経緯については過去記事をご参照ください)
福岡市の療育園ってどのようなところ?費用は?私立幼稚園から転園させて分かったその実態をお話します。
通い始めて1ヶ月が経とうとしていますが、療育園、とにかく出ごとが多い!
私立幼稚園と公立幼稚園の違いについても以前の記事でお話しましたが、公立である療育園も公立幼稚園同様、非常に親の出番が多いです。
幼稚園は私立?公立?転勤でどちらも経験した私が両者を詳しく語ります。
年度初めなので特にそうなのかもしれませんが、年間予定を確認していると、毎月最低3度は必ず療育園に出向かなければならないようです。
それに加え未定な予定でもある役員仕事(一人一役制)や勉強会が入ってくるため、もしかしたら毎月週2ペースで保護者も登園しないといけないかもしれないです。
(勉強会などは子供の障害について学べる良い機会なので、むしろ私は積極的に行きたい派ではあるのですが…)
これまで我が家は数々の幼稚園を経験してきましたが、保護者の出番の多さにかんしてはおそらく療育園がトップだと思います。
そのような環境の中では他のママさんと顔を合わせる機会も多く、これまで私も何度か療育園に足を運ぶうちに、それとなく「どのようなタイプのママさんが多いのだろう」とママさん観察をしてきました。
そこで見えてきた一部の療育ママさんに共通する「ある特徴」を知り、お付き合いを円滑に(無難に)していくためには「ここは気をつけておいた方が良いだろう」というポイントが明らかになってきました。
一般のママ友付き合いとはちょっと異なる、療育ママ友との付き合い方について今日は考えてみたいと思います。
きっかけは療育園の説明会にて
私がそもそも療育ママとの付き合いについて考えるきっかけになったのが、療育園の説明会に参加した時でした。
その日は個別面談があったので、自分の面談時間以外は保護者控え室で待機しておかなければならなかったのですが、そこでいろいろな療育ママさんとお話する機会がありました。
その中でよその子の成長をとにかく聞きまくっているママさんがいたのです。
「言葉はどの程度喋りますか?」
「癇癪はひどいですか?」
「夫はどのくらい育児を手伝ってくれますか?」…などなど
夫のくだりでは「あー、育児に疲れているのかな」とも思えましたが(笑)、話す相手全てに同じ質問を投げかけているママさんがいて、明らかに我が子とよその子の成長具合を比較しているような様子でした。
このタイプのママさんは今後お付き合いする上でちょっと距離を保っておいた方が良さそうだなと私はこの時感じたのです。
子供の成長の差を比較する療育ママは危険かも
同い年、同じ性別、同じ時期に入園ということで、我が子とよその子は同じスタートラインに立った気がするものですが、それは本来勘違いです。
子供というのはそれぞれに個性があり、得意不得意があり、物事を習得するまでの時間も一人ひとり違うものです。
特にそれは発達障害を持った子供においては顕著だと私は感じています。
発達にデコボコが見られる子供が多く、我が家の次男もそうですが、ひらがな・数字・アルファベット(これはAとかWとか一部のものだけですが)に関しての読み書きはできるものの、会話にかんしては2歳児レベルです。
ペンなどは上手に持てますが、お箸はいまだ持てなかったり。
よそのお子さんを見ていても、全く発語がない子や聴覚過敏のため終始耳をふさいでいる子、人が多いとテンションが上がって奇声を発する子や常に物を口に入れていないと落ち着かない子など、本当に発達障害の子の特徴というのはさまざまです。
そしてこのような子供達はそれぞれのスピードで成長していくもの。
それゆえ、このように強い特性を持つ子供同士を比べる事自体が無意味なことだと私は思っているのですが、療育ママの中にはそれでも我が子が属する集団の中で比較しようとするタイプがいるのも事実です。
そのようなママさんは、入園時はみな発達に何らかの心配があり入園していると思い安心しているようですが(これは我が子の成長に不安を感じすぎている現れだと思います)、これが数ヶ月経ってよその子に何らかの成長が見られた時は…
「あの子、あんなに喋れるようになってる…」
「多動がちょっと落ち着いてる…」
「なんでうちの子は変わらないの…」
などと不安が妬みや嫉妬の感情に変わる可能性があります。
こういう感情は一般的なママ友付き合いでも起こる問題でしょうが、療育ママ友関係に関しては子供の成長という点では特に過敏になってしまう人がいるようです。
心配なのが、このような療育ママが一人でもいると(しかもリーダー格となってしまうと尚更)クラスの雰囲気が悪くなってしまうことです。
療育の成果が十分発揮されなくなる可能性も
我が子の成長というのは親にとって本当に嬉しいものです。
ですが、それを誰かに妬まれたとしたら?素直にその成長を喜べなくなってしまうのではないでしょうか。
クラスの雰囲気が悪くなれば、療育園でのせっかくの取り組みも効果が十分発揮されない可能性もでてきます。
もちろん、「うちの子こんなことができるようになったの!」なんて療育ママにいちいち報告する必要なんてありません。そんなのわざわざ自ら地雷をばら撒いているようなものです。
そのような成長を報告して本当に喜んでくれるのは療育園の先生やスタッフくらいだと考えておいた方が良いと私は思っています。
療育園というのは子供一人ひとりの特性に合わせた個別サポートというのが充実していて、入園前のモニタリングの時点から「この子にはどのような接し方が良いのか」を細かく考えてくれています。
それゆえ、「お子さんの様子についてはどのような事でもお知らせください」と療育園側から入園前に再三言われておりました。
なので、私はちょっとした子供の成長などは子供のお便り帳で先生に逐一報告しています。
次男は最近になってようやく自分の気持ち(「眠たい」「嫌だ」など)を言葉で言い表せるようになり、その事を担任に報告したらものすごく喜んでくれました。
私もそうですが。我が子の成長というのはやはり嬉しいものなんです。誰かに言いたい!知ってもらいたい!という気持ちは痛いほどわかります。
ですが、それを言う相手は療育ママではないということは肝に銘じておかなければなりません。
妬みの気持ちに折り合いを付ける方法を見つける
療育ママというのは実際育てているママさんや家族にしか分からないような、子供にかんする複雑な悩みを抱えていたりします。
次男もそうで、一見発達障害と分からないところが厄介なところでして、事実、次男の障害を報告していない私の実父や祖父母などは、次男の事を「ちょっと癇癪の強い子」(実際ちょっとのレベルではないのですが 笑)くらいにしか思っていません。
子供に関する悩みは異なれど、同じ療育園に通うよその子の成長を「良かったね」とも思う反面、「羨ましいな」と思う気持ちも確かに理解できます。
それだけどの親も我が子の子育てに必死なんです。
ですが、見守るべきは我が子の成長であって、繰り返しになりますがよその子の成長と比較することは全く無意味な事なのです。
子供には子供なりの成長の仕方があるのですから。
我が子を療育や療育園などに通わせている親は、この点を忘れてはならないと思います。
よその子が我が子よりちょっと早く成長していたとしても、それはたまたまその点に置いてだけ習得時期が早くやってきただけと思うべきです。
年齢が一緒だろうが、同性だろうが関係ない。
それでも不安が拭えなければ、療育園の先生に悩みを相談すれば少しは心が軽くなるのではないでしょうか。
妬みや嫉妬などのマイナスの感情は誰も幸せにはしないという事を知るべきです。
療育ママとのトラブルを避けるためには
療育園では一般的な幼稚園以上に保護者同士の関わり合いが多くなります。
できるなら卒園まで円満な関係で過ごしたいものですよね。
私はもともとおひとり好きというのもあって、あまり積極的にママ友などを作ろうというタイプではないのですが…。
それでも保護者の集まりなどではある程度お話できるママさんがいた方がいいとは思います。
特に、療育園においては障害にかんする情報などを多く持っている在園期間が長いママさんなどもいたりして、結構有益な情報がもらえたりもします。
ですが、子供の成長に関しては「必要以上に喋りすぎない・聞きすぎない」ということを徹底しておいた方が安全です。
「うちの子、昨日も癇癪起こして大暴れで…」くらいならまだしも、できるようになった事発表会などをしてしまえば、自慢に受け取られてしまう可能性は大いにあります。
嘘をつく必要はありませんが、成長などについては聞かれた場合に事実のみを答えるようにしておいた方がよいでしょう。
私は行事の話などで間を持たせる事が多いです(笑)
物事の受け取り方というのは人それぞれ。
全てを自分基準で考えるのではなく、相手の立場に立った物の見方をするよう心がければ、療育ママ友とのちょっと難しいお付き合いもトラブルなくできるのではないかと思っています。
福岡市在住。年の差3兄弟を育てています。
次男が知的境界域の自閉症スペクトラム(ASD)です。
発達障害のこと、子育てのこと、趣味のビュッフェ巡りや旅行について書いています。
社会福祉士です。
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