早いもので、次男も先日5歳の誕生日を迎えることができました。
次男には発達障害があり、自閉症スペクトラムと診断されています。
強いこだわりと激しい癇癪を特性として持っているのですが、この4歳から5歳までの1年も本当にいろいろあったな、と…。
成長がみられた部分、相変わらずな部分…私自身の一喜一憂した年でしたが、それでも次男なりのペースで育っているなぁと実感できた1年でした。
この1年は、次男にとって療育園に通い始めたり、スイミングを習い始めたりと変化の大きい年でした。
その影響かどうかは断言できませんが、次男の心身面での細かな成長もみられた年だったと感じています。
今日はそんな次男の4歳から5歳までの成長記録をまとめておきます。
4歳1ヶ月~4歳6ヶ月:こだわりの影響が多方面に出現
■癇癪は相変わらず継続中(4歳1ヶ月~現在も)
癇癪持ちの次男ですが、5歳になった今現在も度々どデカイ癇癪は起こしています。
大声で叫んで泣き喚き、足をジタバタ地団駄踏んで大暴れするというスタイルが次男の癇癪デフォなのですが、ただ発生頻度自体は減ってきています。
以前は本当に「一日何度怒ったら気が済むんだ」と思うくらい、日々何かしら感情を爆発させていた次男ですが、4歳から5歳の期間は癇癪も毎日ではなくなりました。
3日間一度も癇癪を起こさずに過ごした日々もあり、私も感動のあまり「何かの前触れでしょうか」と療育園の担任にすぐさま報告したくらいです(笑)
ですが、1回あたりの癇癪の破壊力というのは、相変わらず凄まじいものがあります。
外出先で癇癪が起こると、その場の全てがこちらを振り返るレベルです。
癇癪の原因も理由が分かるものからそうでないものまで幅広く、一番身近な存在の私であっても、完全に癇癪を防ぎきれない現実があります。
(例)私が次男より先に家に入った
(例)食事をしていたお店の時計がおしゃれデザイン過ぎて大暴れ
など、「どーしようもないじゃーん!」と言いたくなるようなものも多々あります。
家に入る順序はたまにこのように次男の中で気に食わない場合があるようで、毎回自分が先に入らなければならないというものでもないところがまた厄介です。
また、こだわりの強い次男なので、飲食店の時計の例のように「時計とは1から12まで数字が書かれているものだ」とインプットされている次男にとっては、おしゃれなデザインの時計のように一部数字が敢えて書かれていなかったりすると、どうも許せないようです。
「知らんがな」と言いたくなるような事例ですが、こんな些細なことであっても、次男にとってはとんでもない癇癪の原因になってしまうもの。
このようなイレギュラーな癇癪への対応はまだ私としても難しい部分があり、頭を悩ませている部分です。
次男には「嫌なことがあったら言葉で言おう」ということはずっと伝え続けています。
■週2回のスイミングに通いだす(4歳1ヶ月)
発達障害児へのスイミングの効果については、療育園などの勉強会でも教わり「是非やらせてみたい」という思いが私の中にあったので、この月齢から通い始めました。
発達障害児の習い事には水泳がおすすめ。スイミング教室で実際に感じた効果とは?
スイミングが発達障害児にもたらす良い効果には理由があった!療育学習会で学んだ事まとめ。
もともと水に抵抗がなかった次男は現在も楽しくスイミングへは通っています。
ただ、そうは言っても水に顔をつけたり潜ったりというのには抵抗がある次男ですので、進級制度のある現在のスイミングスクールではなかなか泳ぎの習得にまでは至らないのですが、私は次男が楽しく通えているのであればそれで良しとしています。
なかなか進級できない次男をスイミングスクール側がどこまでみてくれるのかという不安はありますが、通えるうちは通おうかな、と。
療育園のママさんとも習い事などの話になることがあるのですが、発達障害児は癇癪や多動傾向を倦厭されて、思うように習い事に通わせられないという話も聞きました。
「うちではみきれません」と断られてしまうのだそうです。
そういう経緯で、スイミングの個人レッスンを受けさせている方もいるのですが、私の場合は次男をスイミングに通わせる前から次男の特性について包み隠さずスクール側に話しました。
ちょっとした事で気分が崩れ、癇癪を起こすこと。
その癇癪が激しいこと、こだわりが強いこと…など。
それでも次男を受け入れ指導してくれているスイミングスクールには感謝しています。
発達障害児の場合、偏見やその他いろいろで思うように習い事に通えないというお子さんがいらっしゃるようですが、まずはその子の特性をありのまま知ってもらい、その上で受け入れてくれる場所を探すことが大事な気がします。
■美容室での散髪がスムーズになる(4歳2ヶ月)
以前も記事にしましたが、次男はこの頃に相性の良い美容室がみつかり、散髪へのハードルが随分下がった時期でした。
発達障害児の散髪は子供の特性を見極めると上手くいく!美容院難民だった次男が散髪できるようになった経緯とは。
5歳になった現在は、「車台+DVD」という2種の神器が無くても散髪ができるようになっています。
その件は後述します。
■発病前に機嫌が悪くなる事が多いと判明(4歳3ヶ月)
次男は長男に比べ、病気にかかりやすい体質のようです。
インフルエンザや溶連菌など、それぞれ単独でも、またダブルで感染したこともあり、体が比較的弱いのかなという印象を持っています。
そんな次男は、何か発病する数日前(主に熱が出る前)から原因の分からない気分の崩れを起こす事が多いとこの頃に気づきました。
「いつもなら怒らないようなことで最近すぐに癇癪を起こすな~」と思っていたら、数日後に熱が出るというパターンが非常に多いです。
これは療育園の担任とも情報共有済みで、このような原因不明の癇癪が多く続くような場合は、病気の可能性があると担任とは話をしています。
担任曰く「次男くんは自分の体の変化に敏感かもしれませんね」とのこと。
もともと何かに付け過敏な子なので、そういう可能性も無きにしも非ずかも…と私は思っています。
が、医学的根拠などは全くないため、単に「親の勘」程度の話ではあります。
■「見て!」など自発的な関わりが増えてきた(4歳4ヶ月)
この頃の次男は「見て!」などと言って、自分からボールを持ってきて見せてくれたりすることが多くなりました。
これまではこちらから話しかけないと反応がない子でしたが、この頃くらいから次男の自発的な関わり方が増えてきました。
会話が成立する時も多くなり、言葉が更に増えてきた時期でもあります。
■療育園の年中クラスに入園する(4歳5ヶ月)
この頃に次男は私立幼稚園から福岡市の療育園の年中クラスへ転園しました。
最初のバス登園時にこそ大暴れしましたが、その後はいたって平穏に園でも過ごす事が出来ていたそうです。
ただ、次男の場合は慣れない場所ほど自分を押さえ込んでしまう傾向にあるので、療育園の担任からも「すごくおりこうさんに過ごしています」と言われていたのはこの頃だけでした。
(あっという間に本性はバレました…笑)
■文字や数字への興味が本格的に(4歳5ヶ月)
4歳前後から文字や数字に興味を持っていた次男でしたが、この頃は文字・数字好きがピークの時期でした。
以前も記事にしましたが、朝の登園前・夕方の降園後など時間があれば自由帳にひらがななどを書き続けていました。
ひらがな・カタカナ・アルファベットや数字などは、この頃に一気に覚えた印象があります。
■療育園でも癇癪を起こし始める(4歳6ヶ月)
療育園で「おりこうさん」と言われた時期は、あっという間の1ヶ月で終了してしまいました。
担任曰く「これも慣れてきて、心を許し始めた証」とのことでしたが、療育園でも自宅と変わらずちょっとした事(洋服が濡れた…など)で大暴れしているようです(現在も継続中)
ただ、このように子どもの本性を療育園の先生に知ってもらうというメリットは大きいです。
というのも、そのような困り感が出た時の対処法を一緒に考えてくれるからです。
癇癪が出た時に担任の先生はどう対処しているか、その結果次男がどう変わったか…など話を聞くことで参考になる部分は多くあります。
感覚統合の話でも書きましたが、次男の場合は強い刺激を好む傾向があるようなので、癇癪を起こしてパニックになっている時は、ちょっと強めに抱きしめてあげたりするのも効果的と教わりました。
感覚統合の訓練になる日常生活の動きや遊び5選。OT(作業療法士)学習会で学んだ事まとめ。
こういう風に、家庭と園が連携できるところも療育園の手厚さだと感じています。
■2段ベッドで長男と寝るようになる(4歳6ヶ月)
次男の月齢で2段ベッドで寝るというのは私はまだ少し早い気がしていたのですが、長男・次男と同じ布団で寝ることが次第に厳しくなり、長男の希望もあって2段ベッドをこの頃購入しました。
次男も2段ベッドで寝たがったため、彼が寝付くまでは私が添い寝してはいます。
就寝前は次男が「おかーさん、ねるのよー」と私を呼びに来たりもするのですが、最近では1人さっさとベッドで寝ている日も。
お母さんがいて欲しい日、どうでも良い日と次男の中ではあるみたいです。
■食にあまり興味がない(4歳6ヶ月~現在も)
食事に関しては、次男の場合かなり食べムラがあります。
全体的に少食傾向にはあるのですが、朝も食パン1枚食べる日があるかと思えば、1/4枚で「もういらん」と食べない日も。
肉類が好物ではありますが、かと言って好きなものであれば大量に食べるというわけでもないため、次男の食事内容についてはいつも頭を悩ませています。
そのせいなのか、次男は療育園入園時から現在まで体重は全く増えていません。
(身長は5cm以上伸びているのですけどね)
4歳7ヶ月~5歳まで:心身共に成長がみられた時期
■気軽に吐くようになる(4歳7ヶ月)
次男はもともと几帳面なところがある性格なのですが、この頃特にそれが目立つように。
食べこぼしや汚れなどを嫌うところはあったのですが、この頃はそれが癇癪という形ではなく「吐く」という行動で出るようになりました。
小バエのような小さな虫がテーブルにとまっているのをみてもベーベー吐いていたので、かなり大変な時期でした。
ですが、これは1ヶ月程度で収まり、それほど長引きはしませんでした。
今思えば、次男の中に何か別のストレスがあったのかもしれないな…と感じています。
■洋服へのこだわりは相変わらず(4歳7ヶ月~現在も)
次男のこだわりは自分が着る洋服にもあるのですが、この頃も自分の中で決まっている服以外はなかなか着ることができませんでした。
衣替えもひとりできずに園へ通っていた時期です。
ですが、先生方があの手この手で工夫してくださったり(頻繁に着替えをさせる・二者択一で服を本人に選ばせる・服に本人の好きな数字などをつけて細工する…など)で、着れる服も少しずつ増えてはきています。
洋服に関しては、本人が納得できるペースというものがあるようなので、私も無理強いはせずに本人と対話しながらいろいろな服を着れるようになるべく接しているところです。
■自己紹介ができるように(4歳8ヶ月)
これは療育園のおかげだとおもうのですが、次男は自分の名前・年齢などを自己紹介として言えるようになりました。
■洋服の着脱が自分でできるように(4歳9ヶ月)
療育園にはきょうだい児が保育体験をする催しがあるのですが、我が家の長男もそれに初参加しました。
その際に長男から「次男君は家では自分で服を着ないのに、幼稚園ではひとりで洋服を脱いだり着たりしていたよ」とのタレコミがあり、次男の身辺自立が進んでいる事を知った私。
家では私がなんでもしてくれると次男も甘えていたのでしょう。
その話を聞いてからなるべく自分で着替えをさせるようにしたところ、次男は上着もズボンも靴下もすべて自分でできるようになっていました。
家ではいつも「おかーさん、して」と言われ、次男にはまだできないものだとばかり思っていた私でしたが、どうやら私は次男に良いように使われていたようです(笑)
長男のおかげでまたひとつ次男の成長を知ることができました。
(次男が意外とずる賢いということも知りました)
■「これは?」など、いろいろ知りたがるように(4歳10ヶ月)
「これは?」「○○なの?」というように、この頃から次男は身の回りのものや人の事をいろいろ知りたがるようになりました。
ただ、物と人の表現の区別が次男には難しいようで、私の知り合いのママさんの子どものことを「2匹いる」と言ったり、人に対して「これ」と言ってみたり、かなり失言は多いです。
都度正しい言い方を教えてはいますが、興味の対象が外に向かっているということは素直に喜んで良いのかなと思っています。
■約束を守れるように(4歳11ヶ月)
ゲームの記事でも書きましたが、次男の場合は強化因子を多用しながら、ルール作りに一緒に取り組んでいます。
子供の癇癪を減らすには家庭でのルール作りが効果的。落ち着きが出てきた我が家の次男の実例。
これにより、次男の中で「今すべきこと」「次にすべきこと」など親である私との約束を通して行動できるようになった部分も多くあります。
ですが、そうは言ってもやはり子ども。そう毎回約束は守れないんですよね。
次男も人間なので、気分に左右される時もあるでしょうし。
私もあまり厳密にはなりすぎず、でも約束したことは守るべきだということを継続して教えていこうと思っています。
■大人用の台でも散髪ができるように(5歳)
4歳2ヶ月のところで書いた散髪の件ですが、5歳になった現在、美容室の大人用の台で座って髪を切ることができるようになりました。
車台にも乗らず、DVDを観ることもなく、鏡にうつった自分の姿を見ながら散髪をしている次男の様子に感動したものです。
ですが、切られた髪の毛で遊んでみたり、バリカンがくすぐったいからと暴れてみたりと、そこそこ私の手助けも必要ではるのですが、これは次男にとって大きな前進だと思っています。
4歳~5歳の成長記録総括
この時期も相変わらず癇癪・こだわりは強く出てはいたのですが、それでも言葉や人との関わり方など大きな成長が見られました。
場合によっては、こちらの関わり方次第では許容できることも増えてきて、次男との接し方のコツがちょっとわかってきた時期でもあります。
つくづく思うことが、子どもの成長というのは本当に個人差があるなーということ。
発達障害児のように強い特性を持った子ほど、その成長具合は個性的だと感じています。
実際その当時の私は「大変」「疲労困憊」などの感情ばかりに目が向いていたのですが、こうやって過去を振り返ると「でも、こんなに成長していたんだな」と今は穏やかな気持ちで思う事ができます。
この我が子の成長記録まとめの作業は私にとっても好影響なようです。
ということで、また6歳になった時点で次男の成長記録をまとめてみたいと思います。
↓↓↓過去の成長記録はこちらをどうぞ↓↓↓
次男の発達障害(自閉症スペクトラム)が判明するまで【1】:0~1歳までの成長記録まとめ
次男の発達障害(自閉症スペクトラム)が判明するまで【2】:1~2歳までの成長記録まとめ
次男の発達障害(自閉症スペクトラム)が判明するまで【3】:2~3歳までの成長記録まとめ
次男の発達障害(自閉症スペクトラム)が判明するまで【4】:3~4歳までの成長記録まとめ
福岡市在住。年の差3兄弟を育てています。
次男が知的境界域の自閉症スペクトラム(ASD)です。
発達障害のこと、子育てのこと、趣味のビュッフェ巡りや旅行について書いています。
社会福祉士です。
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